清らかな幼馴染の唇はなぜかタバコの味がする。【単行本版】

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清らかな幼馴染の唇はなぜかタバコの味がする。【単行本版】

発売日: 2026/07/01 | 著者: 兎山もなか / ヒノノメヒナ

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桃香

「お互いに仮面を被った大人の恋愛って、もうね、私のツボど真ん中よ。これはたまらない予感しかしないわ。」

大人の仮面を剥がす、嘘と本音のシーソーゲーム

『清らかな幼馴染の唇はなぜかタバコの味がする。』というタイトルからして、もう想像力をかき立てられますよね。幼い頃から知っているはずの相手が、実はまったく違う顔を持っていた——そういう“裏切りのときめき”がこの作品の核にあるのでしょう。

充(21)は「素直なよいコ」、柑奈(27)は「奥手で真面目で笑顔が優しいお姉ちゃん」。表面だけ見れば理想的な幼馴染の関係です。ところが、柑奈には“充にだけ見せる顔”があり、その正体は性欲を発散するためにクラブに通う、ある種の奔放さ。そんな彼女が偶然出会ったのは、同じ場所にいた充。その瞬間から、お互いの作り上げてきたイメージは崩れ始めるのです。

しかも、柑奈のセフレとのメッセージを充に見られたことで嫉妬が爆発。キスにまで発展したかと思えば、「童貞じゃないな!」と柑奈が感じるように、充が今まで見せてきた“素直なよいコ”像もどうやら偽りだった様子。つまり、お互いがお互いを騙していた、まさに「猫被り同士」の恋愛心理戦。こういう、“大人の仮面を剥がし合う緊張感”が、TL好きにはたまらないスパイスになるんですよね。

桃香

「この一文、もう全てを物語ってるわ。どんな裏切りの味がするのか、想像するだけでゾクゾクする。」

裏切りの味が香る、運命の一言

「柑奈ちゃん……俺のことずっと騙してたの?」

このセリフ、ただの問いかけに見えて、実は物語の根幹を貫く重い言葉です。充が柑奈の本当の姿をクラブで目撃し、さらにセフレの存在を知った瞬間に口にしたであろうこの一言。そこには、幼い頃から信じていた「優しいお姉ちゃん」というイメージが崩れるショックが込められている一方で、自分自身もまたそのイメージに甘えていた、という自責も混ざっているでしょう。

読者としては、「いやいや、お前も嘘ついてるだろ!」とツッコミを入れつつ、この「騙していたのはどっち?」という構図に引き込まれます。大人の恋愛って、とかくお互いの仮面を尊重しながら進むもの。でも、その仮面が剥がれた瞬間に、初めて本当の相手と向き合わざるを得なくなる。この一言が、そんな緊張感を一気に加速させる起点になっているのです。まさに、タイトルにもある「タバコの味」を象徴する、苦くて甘い出会いの序章ですね。

桃香

(120〜200字。熱い総評)
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