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冷徹な仮面の下に隠された、十数年越しの執着愛——買い取られたのは借金のため?それとも愛ゆえに?
没落した男爵家の令嬢リーゼは、実家の借金を肩代わりしてもらう条件として、近衛騎士団第一部隊の隊長サイラス・フォン・ヘクセンフェルトのもとへ嫁ぐことになる。社交界で「氷の刃」と恐れられる彼は、彫刻のような美貌を持ちながら感情を一切見せない冷酷な男。どんな冷遇にも耐えようと震えながら初夜のベッドで身構えるリーゼの前に現れたサイラスは、なんと彼女の足元に恭しく跪いたのだ。
「オーストライヒ家の借財など、あなたを妻として迎える口実にすぎない」——そう告げるサイラスの言葉に、リーゼは戸惑いを隠せない。冷酷無比と噂される騎士団長の本性は、十数年前の雪の日に自分を救ってくれた少女を「たったひとりの光」と定め、成長して騎士団の頂点に登り詰めるまで一途に焦がれ続けてきた重度の執着溺愛男だったのだ。
「氷の刃」の仮面が初夜から剥がれ落ちる——激甘ギャップの魅力
社交界や王宮では感情を交えず冷徹に任務を遂行することから「氷の刃」と恐れられるサイラス。しかし二人きりの寝室では、花嫁の足元に恭しく跪き、敬語を崩さずに甘く蕩かす言葉を囁き続ける。普段の厳格さとの落差が、この作品最大の魅力だ。
「私の命のすべてを賭けて、甘やかし、蕩かせ、愛し抜くべき唯一の花嫁です」——冷徹な仮面の下に隠された狂おしいほどの独占欲。彼にとってリーゼは「人生でたった一つの光」であり「至宝」。その想いの重さが、言葉の端々から伝わってくる。
すべては「合法的に娶るための口実」——狂気すら孕んだ一途な初恋
実家の借金の肩代わりも、政略結婚の条件も、すべてはサイラスがリーゼを合法的に手に入れるための口実だった。幼少期に誘拐・遺棄されて死にかけた自分を救ってくれた少女を、彼は十数年の間忘れたことがない。成長して騎士団の頂点に登り詰めたのは、彼女を手に入れるためだったというのだから、その執着の深さは計り知れない。
リーゼ自身は幼少期の出来事をすっかり忘れているというのも、この物語の切ないポイント。救った側は忘れても、救われた側は生涯忘れない——その一方的な想いの重さが、読んでいて胸に迫る。
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