📝 らぶカル TL小説
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「植物は逃げない」と言い続けた教授が、彼女の前でだけ崩れていく
国立大学の理学部を舞台に、植物標本室で働く技術補佐員・栞(28歳)と、植物分類学の教授・鷹司柾(46歳)の四年間を描くTL小説です。二人の関係は、恋愛以前に「上司と任期つき契約職員」という距離から始まります。標本室の責任者である鷹司は、白髪まじりの髪、短い無精ひげ、手元用の眼鏡というたたずまいの、口数が少なく無愛想な人物。「女の人に興味がない」「研究と結婚している」と噂されるような人を、栞は四年間、遠くから見てきた立場です。この「見てきただけの四年間」が物語の前提として置かれている点が、本作の出発点になります。
雇い止めの通知から、関係は静かに動き出す
物語の転機は、栞が雇い止めの通知を受け取った日に訪れます。「ご迷惑はおかけしません」と頭を下げる栞の前で、鷹司の鉛筆の芯がぽきりと折れる。そして「迷惑だと、誰が言った」と返す。四年間、遠くから見てきただけの関係に、この一言が入り込むところが本作の軸です。
あらすじではさらに、夜の温室で二人きりで一晩だけ咲く月下美人を見守った夜、雨の尾根で足を滑らせて初めて名前で呼ばれた日、そして「君が好きだ。四十六にもなって言うことではないが」という告白の場面が示されています。口癖の「焦るな。植物は逃げない」を掲げてきた人物が、自分の言葉では収まらなくなっていく流れが、この作品の中心にあります。
告白のあとに差し出される推薦書――「昨夜の話と、これは別だ」
本作を特徴づけるのは、告白の後の展開です。恋人になった翌朝にも、鷹司は遠くの博物館への推薦書を栞に差し出し、「昨夜の話と、これは別だ」と言う。三月の先の話を、この人は一度もしない。栞はそれを「大人だから、きれいに終わらせる準備ができている」と受け取ります。
あらすじの締めくくりでは、眼鏡も忘れ、汗で崩れた髪のまま、栞の部屋のチャイムを鳴らす鷹司の姿が示されます。無愛想で余裕のあるはずの教授が、三月でいなくなる栞の前でだけ余裕をなくしていく。この「余裕の崩れ方」を追うのが本作の読みどころです。余裕が崩れると一人称が「俺」になるという人物設定も、あらすじで明かされています。
作品仕様と、気になるポイント
- 本文は約74,000字、PDF257ページ(縦書き・文庫サイズ)。番外編を含みます。
- 柾視点の番外編「記録の余白」を収録。無愛想な教授の内側がどう描かれるかは、本編との対比で気になる点です。
- 体験版は第1章〜第2章を収録。
- 目次は第1章「植物は逃げない」から第10章「名前をつける」、番外編まで。第5章・第6章・第7章・第9章・第10章・番外編に性的描写ありの表示があります。
- プレイ内容として、歳の差、年上の余裕が崩れる、甘々、言葉責め(甘め)、焦らしが挙げられています。
- ハッピーエンドで、主人公が傷つけられる展開や無理やりな描写はないと明記されています。登場人物は全員成人です。
- 表紙イラストは生成AIを使用、本文は一部に生成AIを使用(下書きに使用し、作者が加筆・修正)と明記されています。
こんな人におすすめ
年の差もの、特に年上が余裕を崩していく過程をじっくり読みたい方に向いています。無愛想で口数の少ない人物が、言葉や態度の端々で気持ちを漏らしていく構図が中心にあるため、大きな事件よりも関係の変化を味わいたい読者と相性がよい作品です。甘々な展開と言葉責め(甘め)、焦らしが明記されており、重い展開や報われない恋愛は避けたい方にも判断しやすい仕様です。ハッピーエンドであること、無理やりな描写がないことも明記されています。
職場の上下関係から始まる関係性、任期という期限を抱えた立場、そして「三月の先を語らない」相手の態度。これらが積み重なった先で、無愛想な教授がどう「余裕のない夜」を迎えるのか。目次と作品仕様から、その流れを追いかけたくなる一作です。





