国光さんはしつけが足りない 【電子限定特典付き】

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国光さんはしつけが足りない 【電子限定特典付き】

発売日: 2026/07/01 | 著者: あずみつな

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紫苑

「年上ヒモ男×世話焼き大学生」の構図を見た瞬間、これは関係性の歪み方が尋常じゃないな、と。15年のキャリアが警鐘を鳴らしているんです。

ヒモ男×大学生の危うい均衡

大学生・翔真の一人暮らしの部屋に、都合のいい時だけ転がり込んでくる年上のヒモ男・国光。最初は看病したことがきっかけで関係が始まったというから、この「ダメ人間を放っておけない」という翔真の性質こそが全ての引き金でしょう。
ある夜、国光から切羽詰まった助けを求められて駆けつければ、女絡みのトラブルで男に追われている。さらに翔真との関係を「恋人同士」と偽ってごまかそうとする国光。この場しのぎの嘘が、二人の関係性を根本から変えてしまうきっかけになるとは――。
怒りが頂点に達した翔真が選んだのは、恋人同士だと証明するための行為。ヒモ生活継続の対価として差し出されるものは、想像以上にディープなもの。拗らせた無自覚な二人のラブコメディは、甘さの裏に鋭い棘を隠している。

紫苑

「都合のいい関係」が嘘をきっかけに形を変えていく――この構造、安心してください。執着攻めの素地がしっかりあります。

世話焼き大学生・翔真の抱える矛盾

「ダメな人間だと思いつつも放っておけない」という翔真の心理は、単なる優しさだけでは説明がつきません。一度看病したという過去が、彼の中に「この人は自分がいなければ」という責任感と、もしかしたら無自覚な独占欲を生んでいるのかもしれません。
怒りが爆発寸前になっても、国光を突き放さず、むしろ「恋人同士だと証明する」という方向に動く翔真の選択。ここには、ヒモという歪な関係を続けるための、ある種の自己犠牲めいた覚悟すら感じられます。

切羽詰まった夜の嘘が生んだ関係性の転換

国光が咄嗟に口にした「翔真と付き合っている」という嘘。この場しのぎの一言が、二人の関係に「恋人同士」という新しい枠組みを持ち込みます。
面白いのは、これを利用してトラブルを逃れた後、翔真が自らその嘘を現実のものとするために動く点。ヒモ生活継続の対価として提示されたものが、単なる金銭や生活の世話ではなく、身体的なものへと変化することで、関係性の質が根本から変わっていく過程が、この作品の核心でしょう。
年上なのに立場が弱い国光と、年下ながら主導権を握る翔真――その逆転構造が生み出す緊張感が、読む者を惹きつけて離しません。

紫苑

「しつけが足りない」というタイトル、これが年下からの執着と教育の始まりを暗示している。15年の経験が言うんだから間違いない。この歪な関係がどう育っていくのか、じっくり見届けたくなる一作です。
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