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アーミッシュの幼なじみが、ニューヨークで変わってしまう物語
本作は、18世紀の生活様式を貫く敬虔なアーミッシュのノアを主人公に据えたBL小説です。大切な幼なじみのエヴァンがニューヨークへ働きに行き、一年経っても帰ってこない。連絡手段を持たないノアは、ただ心配することしかできません。そんなある日、エヴァンから「故郷には戻らない。俺のことは忘れてくれ」という一方的な手紙が届きます。激怒したノアは、衝動的にニューヨークへ飛び出す——というのが公開されているあらすじの骨格です。
「連れ戻すまで帰らない」押しかけ同居が起点になる
ノアが取った行動は、手紙への返事でも説得でもなく、ニューヨークへの飛び出しと押しかけ同居です。ここが本作の中心的な展開になります。連絡手段を持たない暮らしから、いきなり大都市へ身を投じるという設定の落差が、物語の推進力になっています。
あらすじでは「初体験尽くしの恋」という言葉も示されており、生活様式の違いがそのまま関係性の変化に重なっていく構成であることがうかがえます。閉じた共同体で育ったノアにとって、ニューヨークでの日々そのものが未知の連続なのでしょう。
エヴァンの「忘れてくれ」に込められたもの
一方的な手紙の文面は、拒絶とも取れますし、ノアを故郷に留めようとする配慮とも取れます。どちらの意味であるかは、公開情報の範囲では確定できません。ただ、ノアが激怒して飛び出すという反応を選んだことから、二人の間には簡単には切れない関係の長さがあることが伝わってきます。
幼なじみという関係は、積み重ねた時間の分だけ、言葉にしない前提が多くなります。その前提が手紙一枚で揺らぐところから物語が始まる点が、本作の導入の特徴です。
電子限定版に収録される番外編
電子限定版には、書き下ろし番外編「蛇じゃないから脱皮はしない」が収録されています。本編のその後を描く内容か、本編中の一幕かは公開情報では分かりませんが、タイトルからは変化や成長をめぐるやり取りが想像されます。口絵・イラストも収録されている点は、紙の装丁とあわせて選ぶ際の判断材料になります。
こんな読者に合う作品
- 幼なじみとの長い関係が、一度断ち切られかけるところから始まる物語を読みたい方
- 育った環境がまったく違う二人が、生活をともにする過程を追いたい方
- 一方的な別離の通告から、関係を組み直していく展開を好む方
逆に、最初から両想いで穏やかに進む関係を求める方には、向かない可能性があります。すれ違いと押しかけという強い動きが前提の物語です。
作品情報
キャラ文庫小説大賞第3回佳作受賞作です。ジャンルはBL小説で、電子限定版には書き下ろし番外編が収録されています。





