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敵国に囚われた王女と、狼族の戦士の逃避行
「亡国の花は狼の腕の中で甘く咲く」。このタイトルを目にした瞬間、もうページを開く手が止まりませんでした。
物語は、花の国と呼ばれたアイゼンブルグ王国が隣国ナハト帝国の侵略によって滅ぼされるところから始まります。王家唯一の生き残りとなった王女オルガは、敵国へ連れて行かれてしまいます。そこで皇帝の弟フェルナンドに救われ、庇護のもとで大切に育てられることになるのです。けれど八年後、成人したオルガは皇帝から妾として望まれてしまいます。フェルナンドの助けで逃亡するものの、一人になってしまったオルガは新たな護衛を求めて奴隷商館を訪れるのです。
そこで出会うのが、奴隷に落とされた狼族の戦士ウォーレン。アイゼンブルグへ辿り着いたら自由を与えるという条件で二人は契約を結び、故郷を目指す旅に出ます。はじめは人間嫌いで反抗的だったウォーレンですが、旅を続けるうちに少しずつオルガへ心を開いていくのです。
心の距離が縮まる瞬間の、甘いときめき
オルガは祖国へ帰ることだけを心の支えに八年間生きてきました。そんな彼女が、人間嫌いの狼族の戦士と共に旅をすることで、少しずつ心を開いていく様子が丁寧に描かれています。
ウォーレンの方は、最初こそ「人間なんて…」という態度を見せています。けれどもオルガのひたむきさや、王女としての誇りを持ちながらも決して驕らない姿勢に、次第に心を動かされていくのです。この、隠しきれない感情の変化が、行間からじわじわと伝わってくるんですよね。
追手から逃れながらの旅という緊張感があるからこそ、二人きりの夜や偶然の接触にドキドキが止まりません。立場や種族を超えて、お互いだけを頼りに生きていく関係性こそ、この作品の一番の魅力だとわたしは思います。
Q. オルガはなぜウォーレンを護衛に選んだの?
A. オルガは逃亡の途中で一人になり、新たな護衛を求めて奴隷商館を訪れます。そこで出会ったのが、奴隷に落とされた狼族の戦士ウォーレンです。アイゼンブルグへ辿り着いた暁には自由を与えることを条件に、二人は奴隷契約を結びます。彼が持つ戦士としての強さや、何より人間に不信感を抱きながらもどこか誠実さを感じさせる雰囲気が、オルガの心を動かしたのかもしれません。
Q. フェルナンドはなぜオルガを助けたの?
A. 皇帝の弟であるフェルナンドは、皇帝に殺されそうになったオルガを救い、その後八年間にわたって庇護のもとで大切に育てます。彼がなぜそこまでオルガを助けようとしたのか、あらすじだけでは明らかになっていません。しかし、侵略によって国を失った王女に対して、何か特別な想いや義侠心を持っていた可能性が考えられます。
Q. 二人の旅はどのような困難があるの?
A. オルガとウォーレンの最大の障害は、ナハト帝国の皇帝が差し向ける追手の存在です。オルガは皇帝から妾として望まれていた身であり、逃亡したことで激しい追跡を受けているはずです。さらに、ウォーレンは奴隷として扱われていたことから、社会全体が彼らに友好的ではない可能性も。そんな状況の中で、互いだけを信じて旅を続ける二人の絆がどのように育まれていくのか、注目したいところです。
