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表紙とタイトルの暴力にやられた
もうね、タイトルだけで心を持っていかれました。まず「性悪ホスト」と「太客執着ヤクザ」という属性が並んだ時点で、私の理性は崩壊しています。なぜならこの組み合わせ、BLにおける二大勢力「表向きは勝ち気、実は下」と「表向きは無害、実は執着の化物」が正面から激突する構図だからです。
しかも「カモったらしっぺがえし」という言葉に、すべての運命が凝縮されている。ホストの愛斗は「今月も周を利用して一位を取るかぁ」と、九条周という太客を都合よく扱うつもり満々。対する周は「愛くん。今月もシャンパンイれるからね…♡」と、一見おとなしそうでいて、でも身に着ける品はすべて高級品という、いかにも裏社会の人間らしい不気味な安定感。
この、愛斗の「搾り取ってポイ」という軽い支配欲が、周の「許さない」という重すぎる執着にねじ伏せられる展開が、あらすじからありありと見える。タイトルにある「雄膣ハメられちゃった話」という言葉は、単なる体位の話ではない。搾取する側が搾取される側へと立場が逆転し、文字通り身体の奥底まで支配される、その関係性の反転を象徴している。
光と闇、二つの顔を持つ男たち
愛斗こと月見愛。ホストクラブLambのナンバーワンで、ホワイトブリーチの色白王子様風。この外見の華やかさと、中身の「生意気で狡猾」な性格のギャップがまず堪らない。彼は「太客から限りの金を搾り取ってはポイして生きている」という、完全な搾取側の人間。自分の美貌と話術を武器に、相手を都合よく利用することを厭わない。
対する九条周は「筋骨隆々の謎めいた太客」「デカイ巨躯」「すこしカールした黒髪を目元まで隠して、すこし猫背」という描写から、一見すると無害で影のある男性。声にも覇気がなく、圧も感じさせない。しかし「身に着ける品はすべて高級品」という一文が、彼の正体をほのめかす。この「表向きの弱々しさ」と「裏のヤクザとしての威圧感」のギャップこそ、彼の最大の武器であり魅力。
この二人の関係性は、まさに「支配したい者」と「支配されるふりをして逆に支配する者」の対決。愛斗は周を都合のいいカモと見なして軽く扱うが、周はそのすべてを見抜きながら、あえて愛斗の思い通りに動くふりをする。そしてある瞬間、その仮面を剥がして、愛斗の身体ごと支配権を奪い返す。あらすじのラストに描かれる「だめ。許さない。愛斗は子宮で俺の愛受け止めてくれるでしょ?」という台詞には、搾取していた側が搾取される側へと転落する瞬間の、背筋が凍るような快感がある。
あらすじの一文に込められたすべて
この一文には、愛斗のすべての心情が詰まっている。最初の「んぉっ゛まってっ」という、予想外の展開に対する動揺。続く「ごめんっ♡騙して悪かったからぁあッ」で、今までの自分が周に対してとっていた態度がすべて嘘だったことを認める。そして「ぜったい挿入れないでっ………?」という、拒絶と同時に発せられる疑問形の問いかけ。ここに、愛斗の「支配者から支配される側へ」の転落が凝縮されている。
普段はクールで狡猾なナンバーワンホストが、ここまで声を震わせて謝罪し、拒否しながらも最終的には「受け止めてくれる」ことを期待してしまう、その心理の変化は、まさに「搾取する側が搾取される側の快感に堕ちていく」瞬間。あらすじだけでも、この一文から、読者は愛斗の肉体と心が少しずつ周の執着に溶かされていく様子を想像せずにはいられない。
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