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▶ 『朝の中継でしゃべる私の声を一本も消さずに残していた音源管理担当に『本人が聴き終えるまで棚から出さない』と執着され夜ごと耳を責められて孕まされてる』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
放送に乗らなかった声まで、彼は持っていた
本作は、朝のワイド番組で七年間街の中継を担当してきたリポーター・平野あやね(30歳)と、放送局の地下で番組音源を預かる音源管理担当・寺田昂志(38歳)の物語です。中継コーナーが春の改編で終わることをきっかけに、あやねは最終回特番のための音源選びに地下の音源庫へ下りていきます。そこで寺田が出した条件が「本人が聴き終えるまで棚から出さない」。特番に使う音は、話した本人が全部聴いてからでなければ渡さないと、彼自身が決めていたのです。
この作品を他と分けるのは、題材が「放送されなかった声」である点です。棚の札には放送日のない箱が混ざっています。雨で中継が流れた朝の中継車の中の声、CMのあいだに小声で段取りを確かめる声。あやねが訊いても、寺田が返すのは録った日だけ。七年ぶんを一本も捨てずにいた、という事実の重さが物語の芯にあります。
試聴室で、声に日付を書き添えていく
夕方からの試聴室で、あやねは一本ずつ聴いては、どこの誰と話した回なのかを口で書き添えていきます。自分の過去の声を、自分の言葉で説明していく作業です。その場に寺田がいる。ヘッドホンの片側を外された耳に彼の口が触れ、その一点だけが熱くて、あやねはその場所を自分の言葉で彼に教えてしまう。声を扱う仕事の二人が、声を介して距離を詰めていく構図が印象的です。
やがて二人の関係は、試聴室の卓の上でも棚のあいだでも、夜ごとに奥まで注がれていくものへと変わります。最後の夜、あやねは放送日のない一本を自分で卓に載せる。誰にも届かなかった声を、自分から差し出す。七年ぶんの保存と、その先の選択がどこへ着地するのかが見どころです。
こんな人に合う作品
- 身分差や年の差よりも、静かな執着の積み重なりを読みたい人
- 「記録」「保存」といった行為の裏にある感情を拾いたい人
- 焦らしのある大人の関係を、落ち着いた空気で味わいたい人
放送局の音源庫と、放送されなかった声の保存を題材にしたフィクションです。作中の人物はすべて二十歳を超えた社会人で、性行為は成人どうしの合意にもとづくと明記されています。全58ページのR18作品である点にはご注意ください。
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