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敵国に堕ちた令嬢を待っていたのは、まさかの優しさ…?
帝国の貴族として生まれながら、戦で家族を失い、領地権まで失ってしまったイルサ。仕方なく軍の戦船へ下女として赴くものの、敵国の襲撃に巻き込まれて海に落ちてしまいます。目が覚めるとそこは敵国の虜囚。奴隷として連れていかれた先で出会ったのは、『一の戦士(エインヘリ)』と呼ばれる英雄・シグワルトでした。
奴隷になった以上、きっとひどい扱いを受ける——誰もがそう想像しますよね。でも、この物語の肝はまさにそこ!「ひどい扱いを受けるはず」という予想を、シグワルトの行動が良い意味で裏切ってくるんです。敵兵でありながら、彼女に「やさしくしないで」と言わせてしまうほどの接し方って、いったいどんなものなのか…!
戦場という過酷な環境だからこそ、その中で生まれる甘い空気が際立つんですよね。身分差も立場も全部飛び越えて、二人の距離がどう縮まっていくのか。描き下ろし16Pも収録されているので、本編の余韻に浸りながらさらに深い二人の時間を楽しめますよ。
絶対的ヒーロー×健気な令嬢、二人の行方は…?
イルサは帝国貴族の生まれでありながら、戦で家族を失い、領地権も失って下女にまで身を落とした、とても健気なヒロイン。それでも軍船で働こうとする姿からは、強く生き抜こうとする意志が感じられます。敵国の虜囚となっても、諦めずに現実と向き合おうとする彼女の姿勢に、応援したくなる読者も多いはずです。
一方のシグワルトは、敵国で『一の戦士(エインヘリ)』と呼ばれる英雄。戦場で名を轟かせる存在が、捕らえた奴隷の女性に対してどう接するのか。表向きは「英雄」というイメージが強いからこそ、彼女にだけ見せる素顔が気になる…!あらすじの時点では「ひどい扱いを受ける」とイルサ自身が思っていたことが語られているので、その予想を裏切る行動に、ぎゅっと心を掴まれること間違いなしです。
敵と味方、英雄と奴隷——絶対に交わらないはずの二人が、どう関係性を築いていくのか。身分差がありながらも、互いの存在が特別になっていく過程が丁寧に描かれているのが本作の魅力。戦場という非日常の中で、静かに育まれていく感情の変化をじっくり味わえます。
「やさしくしないで」——この一言に込められた意味
この言葉は、イルサがシグワルトの優しさに耐えきれずに零したセリフです。敵国に囚われた身でありながら、敵であるはずの戦士にやさしくされてしまったら、自分がどうなってしまうかわからない——そんな揺れる心がこの一言に凝縮されています。
「敵兵でしょ」と自分に言い聞かせるように呟く彼女の心情を思うと、胸がきゅっと締め付けられます。優しくされることに慣れていないからこそ、その優しさが逆に怖くて、戸惑ってしまう。それくらいシグワルトの接し方が、彼女の心の防壁を静かに溶かしていっている証拠なのかもしれません。
この瞬間から二人の関係がどう動き出すのか。読者としては、彼の優しさが本物であることを知っているからこそ、イルサがいつ心を開くのか、その過程をじっくり見守りたくなります。敵と奴隷という境界線を越えた先にあるものを、この作品でぜひ確かめてみてくださいね。
