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「治療のお礼」だと思い込む小鳥と、すべて分かっている鷹
本作は、人間の世界から転生した小鳥獣人・リネットと、鷹獣人の騎士団長ヴァルドの関係を描く異世界獣人ラブストーリーです。リネットは前世の看護師経験を生かし、王都の治癒院で治癒師として働いています。そんな彼女のもとへ、治療の必要がないはずのヴァルドが毎日のように通い、食事に誘い、仕事帰りに迎えに来て、羽や輝石を贈る日々が始まります。
この作品の軸になるのは、二人の認識のずれです。ヴァルドの行動は明らかに求愛ですが、人間の養父母に育てられたリネットは鳥獣人の恋愛や求愛に疎く、贈り物をすべて「治療のお礼」と思い込んでいます。自分が少しずつ鷹の巣へ誘い込まれていることにも気づいていません。一方でヴァルドは、リネットが求愛に気づいていないことを分かったうえで、少しずつ逃げ道を塞いでいるとあらすじに明記されています。
甘やかしとからかいのバランス、そして獣人設定
あらすじでは、ヴァルドが優しく甘やかしてくれる一方で、リネットが照れると楽しそうにからかう様子が描かれています。鋭い金色の瞳と大きな翼を持つ女性に人気の名家の当主という立場でありながら、リネットには「もっと会いたい」「もっとそばにいてほしい」と思わせていく距離の詰め方が特徴です。
物語の後半では、リネットに初めての発情が訪れます。ヴァルドは「俺を選んでくれるなら、発情が終わるまでそばにいてやる。夜中に何度求めても、一度も拒まない」と逃げ道を残しながら、薬よりも甘い言葉で自分を選ばせようとします。その手を取ったリネットが連れていかれた先には、彼女好みのふかふかな巣が用意されていました。求愛されていると知らずに贈り物を受け取っていた小鳥と、すべて分かったうえで外堀を埋めていた鷹、という構図が物語全体を貫きます。
こんな人に合う作品です
- 大型の鷹獣人×小さな小鳥獣人の体格差を楽しみたい方
- 余裕のある騎士団長に甘くからかわれたい方
- 少しずつ外堀を埋められる求愛や、過保護・溺愛・独占欲の強いヒーローが好きな方
- 発情期や番、巣作りといった獣人設定を物語の中心に味わいたい方
- 言葉責めや焦らし、褒められながらの展開を好む方
ヒロインが求愛に気づかない鈍さと、ヒーローがそれを承知で進める計算高さの対比が、この作品ならではの読みどころです。異世界獣人の溺愛ものを読みたい方に向いています。
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