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「学びの場」という名の、逃げ場のない関係性
本作は、ゲイの性行為やSMについて学ぶ「セクシャルスクール」に入学した里実を描くBL小説です。里実は勉強も運動もろくにできないタイプ。それでも「この場所を手放したらもう他に行き場はない」という思いを抱えて、なんとか頑張ろうとします。教育の場でありながら、里実にとっては居場所そのものでもある――その二重性が、この作品の関係性の土台になっています。
担任は須坂。クラスメイトには愛瑠、一馬、虎之介がいます。あらすじには須坂の「前にも言ったが、誰でも好きな人に処女を捧げられるから。今のうちから相手を見つけておけよ」という言葉や、「ずっと抱きたかった」という台詞が並びます。教師と生徒という立場の線引きと、そこに向けられる感情の温度差が、そのまま物語の緊張感になりそうです。
里実の「辞めようと思って」が示すもの
あらすじの中で里実は「あ……あの、僕学校辞めようと思って……」と口にします。居場所を手放したくないと願いながら、同時に辞めることを口にしてしまう。この矛盾した一言は、里実が学校に何を求めているのか、そしてそれを言葉にできない不器用さを表しています。「かわいいって、思ったんだ」という誰かの言葉も添えられており、里実の健気さに向けられる視線が物語の軸になりそうです。
里実は「Sタチ×健気な頑張り屋」という組み合わせで紹介されています。主導する側と、それに応えようと懸命になる側。ただし里実が何をどこまで受け入れていくのか、関係がどう動くのかは公開情報では明らかになっていません。あらすじの台詞の並びから、心情の揺れを丁寧に追うタイプの物語であることがうかがえます。
挿絵と書き下ろし2本を含む構成
本作には挿絵に加え、個人出版用の書き下ろし2本が収録されています。本編の流れとは別に、人物の関係や日常を切り取った短編が読める構成です。本編を読み進めたうえで、もう少し二人の空気に浸りたい読者にとっては、収録内容そのものが選ぶ理由になるでしょう。
教師と生徒、クラスメイト同士という複数の関係が同じ教室に同居する物語です。誰の感情がどこに向いているのかを追いながら読みたい方、台詞の裏にある本音を拾う読み方が好きな方に向いています。





