📝 らぶカル BL小説
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「捨てられた」子どもと、初めての子育てから始まる物語
本作は商業BL作品の番外編として発表された小説です。上条と葵が交際している時期、葵が退職する前の出来事が描かれます。中心となるのは、二度「捨てられた」経験を持つナツ。迎えに来なくなった保護者のもとを離れ、上条と葵に連れ帰られたナツを、上条が呼んだ友人・坂本がすぐさま引き取ることを決め、そのまま連れ帰るという流れから物語が動き出します。
初めての子育てに臨む坂本ですが、ナツのオムツを外すと、そこにあるはずのものがないことが分かります。ナツに理由を聞くと「邪魔だから」と切り落とされていたこと、さらにトイレトレーニングをしない言い訳のために手術が施されていたことが明らかになります。思春期前に失われた身体は「むずむず」しか知らず、戸籍もなく学校にも行ったことがないナツは、ひらがなも読めません。坂本はナツを一度大人にしようと決める――というのが公開されているあらすじです。
坂本という人物が背負う「一度大人にする」という決意
この作品の軸になるのは、坂本がナツに対して「一度大人にしよう」と決めるまでの過程と、その後の生活です。戸籍もなく、文字も読めず、身体の状態も把握されないまま育ってきたナツにとって、大人になるとは何を意味するのか。坂本の決意は、保護や救済というより、ナツの人生をゼロから組み直すような重さを持っています。
公開されているあらすじには、オムツ・下痢・哺乳瓶・エイジプレイ・ミルキングといった要素が並びますが、これらは刺激のための記号としてではなく、ナツの生育環境から生じた生活の一部として描かれるようです。ストーリー重視と明記されており、心に傷を負った相手との新しい生活を丁寧に追う構成であることがうかがえます。結末は「ちゃんとハピエン」と明言されているため、重い設定を経た先の着地点を信じて読み進められる作品です。
どんな読者に向くか
- 重い過去を持つ人物が、生活そのものを一から作り直していく過程を読みたい方
- 保護や養育をめぐる関係性を、心理の機微とともに追いたい方
- 刺激的な設定を含みつつ、物語の着地を重視して作品を選びたい方
- 番外編から本編へ、あるいは本編から番外編へと世界を広げたい方
身体に関する踏み込んだ設定や生活描写を含むため、題材に不安がある場合は事前に確認したうえで手に取ることをおすすめします。2020年発行の作品であり、現在の文体とは異なる部分がある旨が作者より案内されています。PDF(縦・横)とEpubデータが同梱されており、読みやすい形式を選べる点も特徴です。





