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「友達のまま」が崩れきらない、2回目の距離感
本作は、友達同士の二人が関係を進めた後の「2回目」を描くBL漫画です。冬夜が大雅の出演作を見てしまったことをきっかけに一度身体を重ねた二人。しかし、それ以降の進展はなく、関係は宙吊りのまま。そこへ大雅が家を訪れ、再び冬夜と「ヤリたい」と口にする——というのが本作の出発点です。
ポイントは、二人が恋人になったわけでも、なかったことになったわけでもないところにあります。友達という枠を保ったまま、身体の関係だけが二度目を迎える。この中途半端さが、関係性の緊張をそのまま物語の推進力にしている作品です。
攻めと受け、それぞれの立場の非対称
公開されている人物紹介は次の通りです。
- 藤川冬夜(ふじかわ とうや):攻め。20歳。優しい普通の大学生。大雅が気になっている。
- 春野大雅(はるの たいが):受け。20歳。ゲイビに出たことを冬夜にバレて、一度抱かれた。
同い年の大学生同士でありながら、一方は「気になる」という感情を抱え、もう一方は自分の過去が露見したうえで関係を持ったという事情を抱えています。この非対称が、2回目に臨む二人の心理にどう表れるのかが見どころになりそうです。
2回目だからこそ生まれる、心理の揺れ
一度きりで終わらなかったという事実は、二人にとって何よりの材料です。冬夜にとっては、気になる相手との関係が「なかったこと」にならなかったという意味を持ち、大雅にとっては、自分から再び扉を叩いたという意味を持ちます。同じ再開でも、動機の方向が違う。この噛み合わなさが、2回目の空気を独特なものにしているはずです。
前回の経緯を知ったうえで読むと、再会の一言一句が別の重みを持って響くタイプの続編と言えます。1作目を読んでから本作へ進むと、二人の間にある「言えていないこと」の輪郭がよりはっきり見えてくるでしょう。
こんな読者に合いそう
友達以上恋人未満の距離感が好きな方、関係が進む途中の揺らぎをじっくり味わいたい方に向いています。同級生同士の対等なようで対等でない空気、そして一度関係を持った後の気まずさと期待が混ざったやり取りを楽しみたい方には、刺さる作品になりそうです。
全77ページ(表紙+本文)と、続編としてはコンパクトにまとまったボリュームです。前作の余韻を抱えたまま、二人の「2回目」がどこへ着地するのかを見届けてみてはいかがでしょうか。
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