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灰色の世界に落とされた赤——歪な主従が生む、本格ド執着ラブ
高校2年の立花ゆうきは、灰色の毎日を生きている。誰にも見てもらえないまま、色のない世界で息をするだけの日々。そこに現れたのが、不良の堀田だ。「お前、今日からオレの奴隷な」。乱暴で口も悪く、どうしようもないクズ。なのに堀田といる時間だけ、世界が確かに色づいていく。
興味深いのは、立花が「堀田に傷つけられるのが好きだ」と自覚する点だ。支配される側の快楽認識がまず提示され、そこから「本当の欲望は別にあった」と転がされる。つまり本作は、主従関係の下剋上を描く物語である。隠れドSのド執着男子×いきりヤンキーの組み合わせが生む、甘くてドライな駆け引きが、このあらすじだけで立ち上がってくる。
個人的に注目したいのは「ド執着」というキーワード。堀田の乱暴さは、単なる暴力性ではなく、立花への偏執的な関心の裏返しではないか。「誰にも見てもらえない」立花にとって、堀田という存在が世界を塗り替えるトリガーになっている構造が、もうすでに愛しくて仕方ない。下剋上までに、この歪な主従がどういう航路を取るのか。読む前から、腹部の奥がじんわり熱くなる。
Q. 立花が堀田を好きだと自覚するきっかけは?
A. あらすじでは「堀田に傷つけられるのが好きだと思っていた。だけど本当の欲望は別にあった」と記されている。つまり立花は、自分が支配される側にいることに快感を覚えていると思い込んでいたが、ある時点でその認識が誤りだと気づく。そして「オレ、堀田くんの事好きだよ」というセリフで、堀田への想いが恋愛感情であることに自覚的になる。この告白が、乱暴でクズな堀田との関係をどう動かすのかが、物語の核心である。
Q. 「下剋上ラブ」とは具体的に何が逆転するのか?
A. 堀田は最初「お前、今日からオレの奴隷な」と立花を一方的に支配する。しかし立花が堀田への恋心を自覚し、「好きだよ」と伝えることで、支配関係が恋愛関係へ転換していく。隠れドSのド執着男子と、いきりヤンキーというキャラ設定も、お互いの飾りを剥がしていく過程で立場が入れ替わることを示唆している。奴隷という非対等な関係から、対等な恋愛への下剋上こそ、タイトルが示す「灰色と赤」の転換点になるのだろう。
Q. 「灰色の毎日」と堀田の関係性にはどういう意味がある?
A. 立花は「誰にも見てもらえないまま、色のない世界で息をするだけの日々」を送っている。そこへ堀田が現れ、立花の存在を直接的に名指しすることで、初めて世界に色が灯る。「堀田といる時間だけ、世界が確かに色づいていく」という描写から、堀田の乱暴さや口の悪さが、立花にとっては自分を特別視するコミュニケーションとして機能していることがわかる。つまり灰色は他者との無関係、赤は堀田という他者との接触がもたらす感情の色彩である。
