📝 DMM.com BL小説
発売日: 2026/10/01 | 著者: 二三 / kivvi
▶ 『転生したらギルマスだった』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
魔王討伐のその後を、まさか「結婚」に着地させるとは。主従のまま、でも主従じゃなくなる境界線を狙ってくる。これ、刺さらない人間がいない。
魔王を倒した後の「ざわつき」が主戦場になる第2弾
前作で魔王を倒し、仲間たちはそれぞれの故郷へ戻っていく。イオはエドとともにロヒカールメへ帰還し、聖竜として不在期間の綻びを埋めるために動き出す。ここまでは、いわゆる「後日談」の顔をしている。
ところが、この作品の主戦場は戦いの後にある。竜人にとって性的すぎると評判の聖竜イオと、そのイオから片時も離れず護衛するエド。二人の情熱的な態度は周囲のざわつきを止められず、性交派の残党まで再び蠢き始める。さらに城内にエドの偽物がいるとの目撃証言まで飛び出す。
穏やかな日常のはずが、外野の思惑と偽物の影でじわじわ締め付けられていく。その只中でイオは、エドとの結婚を考え始める。前例のない「聖竜の結婚」という前途多難なテーマが、物語の重心になっていく。
「聖竜の結婚」に前例がない、って一文がもう重い。制度ごとひっくり返す覚悟の話になってる。主従でいる限り触れられない領域に、二人で踏み込もうとしてる。
「前例のない」という言葉が孕む覚悟
そんな中、イオはエドとの結婚を考え始めるが、前例のない「聖竜の結婚」は前途多難で…。
この一文が効くのは、「考え始める」という主語がイオだという点だ。護衛され、守られ、片時も離れずに情熱を向けられる側のイオが、自ら結婚を視野に入れる。受け身の延長ではなく、関係の形を変えようとする意思がそこにある。
しかも相手は主従の関係にあるエドで、イオは聖竜という立場そのもの。前例がないということは、誰かの許可や慣例に頼れないということでもある。二人の間だけで完結しない重さが、「前途多難」の一言に凝縮されている。
性交派の残党、偽物の目撃証言、結婚の前例なし。外堀から内側まで全部埋まってる。執着と主従と身分差を、ここまで丁寧に重ねてくる作品は多くない。
前世が聖竜イラストレーターで、今生が聖竜。この設定の噛み合わせだけで既に強い。黒髪竜騎士×危険なほど性的すぎる聖竜、この主従が「結婚」という出口に辿り着けるのか。電子限定の著者あとがき込みで、最後まで見届けたい。まだ知られていないだけで、これは名作の側だ。





