📝 DLsite TL小説
▶ 『潮見の番小屋で浜の慣習どおり番と一晩を分けた私が身じろぎもせず潮を待つあいだ覚書に一行足されるたび奥へ注がれ孕むまで通っていた話』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
「やめてもいい」と知った上で続ける、ふたりの夜
本作は、海苔ひびの浜を舞台にしたTL小説です。潮の覚書を付ける役を任されたヒロイン・下平みさお(27歳)と、潮見の番を務める塩飽登(38歳)の関係を、みさおの一人称視点で描きます。浜には昔からの言い方があり、潮が変わるまでの一晩は番と二人で小屋にこもり、そのあいだのことは浜では言わない――という慣習があります。
この作品を他と分けるのは、みさおがその一晩を「慣習だから」ではなく、浜の年寄りに二度確かめて、やめてもいい話だと知った上で、自分から続けているという点です。決められた枠に流されるのではなく、選択として夜を重ねている。その構図が、単なる慣習ものとは違う重さを生んでいます。
覚書の一行が、夜の余韻を運んでくる
物語の軸になるのが、毎朝ひとつ増える覚書の欄です。潮位、風、ひびの立ち方。その下に、塩飽さんの字で一行が足してある。眠っていたあいだの潮のこと。眠っていたあいだの、みさおのこと。書き手が違う二種類の記録が同じ頁に並ぶことで、夜の出来事が静かに朝へ持ち越されていきます。
ある朝、足された潮位が高すぎる気がして、みさおはまだ暗いうちに戸口の竿を見に出ます。濡れ跡の縁は彼の一行より二寸低い。その二寸を問うと、塩飽さんは書き直すとも間違えたとも言わず、書いたときの潮がどうだったかを話しはじめる――。数字のずれをめぐるやりとりに、言葉にしない感情がにじみます。一行の無い朝が何度かあることも、この作品の静かな手触りになっています。
「静止」でできた夜という設定
番小屋の夜は、静止でできている。潮が変わるまで動かないのが番の作法で、二人は触れたまま、どちらも動かない時間をいちばん長く持ちます。動かないことのほうが、動くよりずっと苦しい――というみさおの視点が、この作品の官能の中心です。直接的な描写ではなく、耐える時間そのものを官能として立ち上げている点が特徴と言えます。
孕んだことを、身体より先に帳面が知る
やがて、孕んだと先に知らせたのは身体ではなく、帳面の隅のほうでした。三番摘みの朝、みさおは覚書の頁を彼のほうへ向けて置き、鉛筆を卓の真ん中に転がします。言葉ではなく、頁と鉛筆という道具だけで差し出される知らせ。この場面の静けさも、この作品らしさがよく出ています。
海苔ひびの浜に来て五年というみさおの時間、潮見の番として小屋を空けない塩飽さんの立場、27歳と38歳という歳の差。土地の暮らしと慣習に根ざした設定が、二人の関係に説得力を与えています。全10章・約2.0〜2.2万字、ヒロイン一人称視点の官能小説で、体験版は冒頭(第1章)まで。挿絵なし・横書きPDFの全63ページです。
こんな人に届く作品
- 慣習や土地の空気を背景にした、大人の関係を読みたい方
- 言葉にしない感情や、静かな執着の描かれ方に惹かれる方
- 歳の差のある二人の、選択としての夜を追いたい方
本作はR18の成人向け作品です。18歳未満の方はご購入・閲覧をご遠慮ください。登場人物・団体・場所はすべて架空であり、作中の海苔養殖や潮見の描写は創作です。本作は土地の慣習と本人の選択を前提とする就寝中の性行為を題材としたフィクションであり、現実のいかなる無断の行為・犯罪・迷惑行為も肯定するものではありません。登場する性行為はすべて成人(18歳以上)によるものです。
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