ここはBL赤ずきんの世界~オオカミが赤ずきんに喰われるなんて聞いてない!~第6話~

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ここはBL赤ずきんの世界~オオカミが赤ずきんに喰われるなんて聞いてない!~第6話~

発売日: 2026/08/22 | 著者: 松本アンジ | 出版社: イマジナリーワークス | レーベル: Blue Moon | 28P

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葵

あっ、これ待って、もう冒頭から「狩人に殺されるオオカミ」って自己認識が最高じゃない?しかもお姫様抱っこって、どの時点でそうなるの!? 気になりすぎて情緒が終わる…!

童話の定番を華麗に裏切る、新感覚BLファンタジー

本作は、童話「赤ずきん」の世界に転生してしまったオオカミの視点で描かれるBL作品です。主人公は自分が物語の通りに狩人に殺される運命にあると気付き、赤ずきんから逃げ回るというサバイバルから物語が始まります。しかし、その必死の逃走劇は、赤ずきんとの突然の遭遇によって思いもよらない方向へと転がっていきます。

殺されることを覚悟した瞬間、なぜか赤ずきんにお姫様抱っこで運ばれてしまうオオカミ。恐怖と困惑の中、赤ずきんは「辛そうですね、今楽にしてあげますから」と服を脱がし始めます。この状況、一歩間違えればホラーなのですが、そこはラブコメディの王道。手当てと称して触れてくる赤ずきんに対して、オオカミがツッコミを入れずにはいられない展開が続きます。

「赤ずきん=被害者」という既存のイメージを覆し、圧倒的な存在感でオオカミを翻弄する赤ずきんのキャラクターは、読者の予想を気持ちよく裏切ってくれます。童話という誰もが知る土台があるからこそ、そのアレンジが際立つ構成です。

葵

「今楽にしてあげますから」って、その台詞を手当ての場面で使ってくる時点で作者さんわかってる…!体格差も相まって、攻めの余裕がにじみ出てるよね。もう完全に沼。

キャラクターの魅力と関係性

あらすじから見えるのは、運命に翻弄されるオオカミと、飄々とした雰囲気でありながら行動力が凄まじい赤ずきんの対比です。オオカミは「死ぬ」という明確な危機感を抱えて必死に生き延びようとしているのに対し、赤ずきんはそんなオオカミの事情をどこまで理解しているのか、掴みどころのない態度で接してきます。

この二人の力関係は、体格差というビジュアルの情報以上に、心理的な主導権の差として描かれているのが面白いところです。逃げる側であるはずのオオカミが、いつの間にか赤ずきんのペースに巻き込まれ、為す術もなく翻弄される。その関係性の逆転が、読者にとって心地よい刺激になっています。

また、赤ずきんの「傷の手当て」という建前も、二人の距離感を急速に縮める役割を果たしています。状況としては非常時なのに、触れる手のひらはどこか優しく、オオカミの困惑とは裏腹に、二人の間に独特の空気が流れ始める予感がします。

葵

もうこの時点で「赤ずきん、実はオオカミのこと気に入っちゃったんじゃない?」って妄想が止まらないんだけど!だって普通、殺す相手をお姫様抱っこしないよね?絶対何かあるって。

王道を踏まえた上で壊しに来る、赤ずきんのキャラ立ち

本作最大の魅力は、何と言っても赤ずきんのキャラクター性でしょう。童話では無力な少女として描かれる赤ずきんが、ここでは圧倒的な行動力と落ち着きを持った存在として登場します。オオカミを「辛そう」と気遣う言葉とは裏腹に、その手はしっかりとオオカミの服を脱がせている。このギャップが、ただのラブコメでは終わらない独特の緊張感を生み出しています。

オオカミの視点から描かれることで、赤ずきんの一挙手一投足が「自分を殺すためではないのか」「何をされるのか」という恐怖と期待を混ぜ合わせたものとして映ります。その二面性が、読者に「この赤ずきんは本当は何を考えているんだ?」という興味を抱かせて離しません。物語の主導権を握り続ける赤ずきんの存在感は、BL作品の攻めとして非常に魅力的に機能しています。

「逃げたいのに逃げられない」もどかしさが生む、恋の予感

オオカミの「殺される」という認識と、赤ずきんの「手当てする」という行動。この認識のズレが、物語全体にコミカルな空気を漂わせる原動力となっています。命の危機を感じて緊張しているオオカミと、どこまでも自然体な赤ずきん。この温度差が、読者にとっては微笑ましく、そして先が気になる展開となっています。

もし赤ずきんが本当にオオカミを助けようとしているのだとしたら、彼は物語の運命を変える存在になり得ます。狩人に殺されるという結末を回避するために、赤ずきんがどう動くのか。そして、その過程で二人の間に芽生える感情の変化は、きっとこの物語の核になるはずです。強引なのに嫌味がない赤ずきんの距離感は、オオカミの心を少しずつ溶かしていくでしょう。

葵

ねえ、これ絶対面白いやつだよ。童話の世界に放り込まれて、しかも相手が赤ずきんって。もう運命の相手って言っても過言じゃないよね?あたし、この二人がどうやって「運命の敵」から「運命の人」になるのか、最後まで見届けるから!作者さん、この続きを早く見せてください…!

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