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秘密を知ってしまった先にある、逃げられない甘い距離
「Incident of vampire」シリーズ第1弾となる本作は、吸血鬼の杠司と出会い、その秘密を知ってしまったことで監視対象になってしまう女性を描いたシチュエーションボイス作品です。舞台で活躍する俳優・加藤将さんが演じる杠司は、一見ぶっきらぼうに見えるけれど、実は人一倍思いやりがあるというギャップを持つヴァンパイア。物騒な事件が起きる町を舞台に、普通の出会いからは想像もつかないような関係性が始まっていきます。
全編ダミーヘッドマイク使用ということで、甘いセリフのシーンでは本当に耳元で囁かれているような臨場感を味わえるのも大きな魅力。トラックは「出会い」「いけ好かない」「過保護な吸血鬼」「嘘つき」「本心」「事件」「理性」「その先」と続く構成になっており、出会いから始まる関係の変化がそのままトラック名に表れているのが興味深いところ。特に「嘘つき」と「本心」の間に何があるのか、想像が膨らみます。
ぶっきらぼうなのに思いやり深い、杠司という男
杠司のキャラクターは「一見ぶっきらぼうにみえるが人一倍思いやりのあるヴァンパイア」。この一文だけで、彼の本質がうかがえます。ぶっきらぼうな態度の裏にある優しさに気づく瞬間が、きっと物語の中で何度も訪れるのでしょう。そして何より重要なのは、彼がヴァンパイアであること。秘密を知ってしまった相手を「監視対象」にするという発想自体が、彼なりの優しさの表れなのかもしれません。
一方で、監視対象である女性との距離感がどう変化していくのかも見どころ。「過保護な吸血鬼」というトラック名から、保護欲の強さがうかがえますが、ヴァンパイアであるがゆえの葛藤もあるでしょう。理性と本能の狭間で揺れる姿を、加藤将さんの声がどう表現しているのか。想像しただけで鳥肌が立ちますね。トラック後半の「理性」「その先」でどのような選択をするのか、その先に待つ関係性の温度が気になるところです。
出会いから始まる、運命の歯車の回し方
このあらすじの何が心を掴むのか。それは「ひょんなこと」で出会い、秘密を知ってしまった瞬間から、もう二度と普通の関係には戻れないという決定感です。物騒な事件が起きている町という時点で不安要素しかありませんが、そこで出会ったのが吸血鬼。しかも秘密を知ったからには監視対象。出会った瞬間から強制的に彼の世界に引き込まれていく構造がすでに出来上がっています。
そして「彼の秘密を知ってしまった貴方は、彼の監視対象になってしまい……?」という続き方。この「……?」が実に絶妙で、監視対象になった後、何が起こるのか。トラック名から察するに、最初は「いけ好かない」と思っていた相手に徐々に心を動かされていく展開になるのでしょう。ぶっきらぼうな態度の裏に隠された思いやりに気づいていく過程を、ダミーヘッドマイクで収録された声で体感できるというのが、この作品の最大の魅力です。
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