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「ドスケベ認定」から始まる異世界召喚BL
本作の主人公・翔は、現実世界で散々な目に遭い、ストレスが限界に達したところで「一番ドスケベな人間」として異世界へ召喚されます。召喚先は「トコロテン王国」の伯爵家。その家に伝わる謎のしきたりにより、翔は伯爵令息のリュカと「絶頂しないと出られない部屋」に閉じ込められることになります。召喚の理由そのものが主人公の人間性を一つの尺度で測った結果である点、そして閉じ込められる部屋のルールが目的を極端に限定している点が、この作品の出発点です。
伯爵令息・リュカとの関係性が持つ二重の構図
翔とリュカの関係は、異世界から来た召喚者と、その世界の伯爵令息という立場の差を抱えています。さらに、閉じ込められた部屋のルールが二人の関係に明確な目的を与えている点が特徴です。リュカがこのしきたりや状況をどう受け止めているか、翔が「教える」側としてどう振る舞うかによって、単なる立場の差だけでは捉えきれない緊張が生まれる構造になっています。伯爵令息という立場と、閉じ込められた部屋の中での関係は、同じ二人の間でも意味が異なってくるはずです。
収録作「オレは隣人で同僚の生霊に取り憑かれている」
表題作に加えて、霊感を持つ世話焼きの男性と、無意識に生霊を飛ばしてしまう愛の重い男性を描いた「オレは隣人で同僚の生霊に取り憑かれている〜おやすみからおはようまで〜」が収録されています。隣人であり同僚でもある二人の関係に、生霊という本人の意思を超えた要素が絡むオカルティックラブコメです。「おやすみからおはようまで」という副題が示すように、日常の時間帯の移ろいと、無自覚に漏れ出す感情の重さが重ねて描かれる構成になっています。
どんな読者に向くか
表題作は、異世界召喚という非日常の枠組みの中で、閉じ込められた部屋という限定空間での二人の関係をじっくり見たい読者に向いています。立場やしきたりといった外側の条件が、二人の距離の取り方にどう影響するかを追う読み方ができる作品です。併録作は、日常の隣人・同僚関係に超常的な要素が混ざることで、自覚と無自覚のずれから生まれる重さを楽しみたい読者に合うでしょう。二編とも、関係性の非対称や、本人の意思を超えて働く要素を軸にした物語として共通点を持っています。





