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「関係に名前がない」二人が、閉館後の温室で交わす問い
本作は、植物園の温室を舞台にしたBL小説です。温室管理を担当する二十六歳の杉浦青葉と、植栽担当の庭師で三十五歳の榊匠。二人はすでに閉館後の温室で身体を重ねる関係にあり、恋人なのか、それとも都合のいい身体なのか——その名前がないまま、何度目か数えられない夜を重ねています。
青葉は男性器がなく女性器だけを持つ身体で、それを職場の誰にも告げず、一人の男として働いています。その身体を知っているのは匠だけ。匠はその身体を知ったうえで、いつも青葉を名前で呼び、憐れみも、かわいいという言葉もかけません。すでに関係が始まっているところから物語が動く点、そして関係の「名前」をめぐる問いが軸になる点が、本作を他の作品と分ける特徴です。
頼みごとが、慣れた関係の前提をひっくり返す
青葉には、聞けていないことが一つだけあります。「この関係に名前がない」ということ。抱かれている最中に聞こうとしては、毎回喉の途中で飲み込んでいる——その繰り返しが、彼の立場の危うさをそのまま示しています。
そんな青葉が今夜、代わりに口にしたのは別の頼みごとです。「今夜は、最後まで、降ろさないでほしい」。足を床につけたくない、始まってから終わるまでずっと。自分では体勢も深さも決められない格好で抱かれたい。うまく言えないまま言い切った青葉に、匠は理由を問い返さず、「分かった」とだけ答えます。
この頼みが、本作の中心となる場面につながります。慣れた指で不意を突かれるように一度いかされたあと、青葉はベンチから抱え上げられ、床から足が消えます。逃げ方を知っているはずの身体が、宙では何もできない。落ちたくなくて脚を締めれば、締めたぶんだけ自分から奥まで咥え込んでしまう——という、身体の反応そのものが関係の在り方を映す描写になっています。
支えきれなくなった攻めと、三度目の問い
抱え上げたまま二度目をいかされ、支えきれなくなった匠が、青葉の背を冷たいガラス壁へ押しつけます。加減の消えた腰に打たれながら、青葉はとうとう「俺は、あんたの何なんだ」と聞いてしまいます。行為の最中に受けが関係の名前を問い、それに名前をもらってから達する三度目、そして降ろされないまま終わる結末が、本作の到達点として示されています。
寡黙な攻めが途中から腕を震わせ、支えきれずにガラス壁へ押しつけて加減をやめる。その崩れ方が、言葉にしない匠の内側を代わりに語っている構成です。ハート喘ぎ、濁点喘ぎ、擬音の連打、名前呼び、連続絶頂といった描写が特徴として挙げられており、体格差のある立位挿入と最奥への中出し種付けまでが一編に収められています。
こんな人に合う作品です
- すでに関係が始まっている二人の、名前のつかない時間を読みたい方
- 寡黙な攻めが、言葉ではなく身体の反応で感情を漏らす描写を好む方
- 体格差のある立位挿入、抱え上げられたまま降ろされない状況に関心がある方
- 関係性の重さと、受けが自分の立場を問う瞬間を軸にした物語を求める方
カントボーイという身体設定、避妊具を使用しない性行為、膣内射精、種付けの表現が含まれます。登場人物はすべて成人のオリジナルキャラクターです。DLsite専売、本編一編、PDF版の構成となっています。
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