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▶ 『悪役令嬢の絞首の縄は結ばれませんでした ~処刑場の縄師に『この縄だけは結べなかった』と綯いかけの小屋へ引き取られ、夜ごと奥まで注がれ孕まされています~』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
「この縄だけは結べなかった」——処刑台から始まる、身分差の溺愛
本作は、乙女ゲーム『黒縄の花冠』の悪役令嬢オリヴィエンヌ・ダルクールに転生した主人公が、婚約破棄と絞首刑を宣告される場面から始まるTL小説です。物語を他と分けるのは、この国の絞首が「罪人ひとりに一本、縄師が綯った縄でしか行えない」という設定。そして、その縄を綯える唯一の人物が処刑場の縄師マチアス・クレスパンです。三度の刑の朝を迎えても、主人公の縄には結び目がありません。「この縄だけは結べなかった」——その一言が、処刑台から縄を綯う小屋へと舞台を移します。
麻と油の匂う小屋で、問いと答えが往復する関係性
結ばれない縄の罪人を留め置ける先は、縄を綯う小屋のほかにありません。麻と油の匂うその場所で、オリヴィエンヌは綯う手を止めないマチアスに問い、答えを聞き、また問うという往復を重ねます。その過程で、彼の指の腹に並んだ胼胝ひとつへ感覚のすべてが集まっていく——という描写が、公開あらすじで示されています。職人の手を見るのではなく、道具である縄の綯い目から目を離さない令嬢の視線が、やがてその手そのものへ向かう。身分差のある二人の距離の縮まり方が、道具と手の描写を通して描かれる構図です。
四年前の外套が、すべての縄に縒り込まれている
二人を結びつける過去の出来事も、あらすじで明かされています。四年前、雨で伸びた縄が切れて処刑がやり直しになった日。見物の列で二十一歳だったオリヴィエンヌだけが「縄が悪いのではない」と言い、自分の外套を渡して濡れた縄を包ませました。マチアスはその外套の裏地の糸を解き、以来すべての縄に一本ずつ縒り込んできたといいます。生涯で結ばなかった結び目はひとつだけ——この設定が、現在の「結べない縄」へとつながる伏線になっています。
破滅エンドではなく、法廷へ——ハッピーエンドへの道筋
物語は処刑場の縄の受け取り控えから、王弟の寝室へ運ばれた縄が誰の手を経たかをマチアスが辿り終えるところまで進みます。そして、結び目のないままの縄を法廷の卓に置き、教唆を仕組んだ者の名を読み上げるハッピーエンドへ。悪役令嬢もの・婚約破棄ものとして始まりながら、処刑を執行する側の縄師が、処刑される側の令嬢のために真実を辿るという逆転の構図が特徴です。全69ページ、R18作品で、登場人物はいずれも18歳以上の成人として描かれています。重い展開や報われない結末ではなく、二人が結ばれる筋道を読みたい方に向いています。
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