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「幼馴染み」の距離感が、もう幼馴染みの域を超えている
本作『偏愛エンドステージ【コミックス版】』は、アイドルグループ<Redust Rev.>でパフォーマーを務める安芸と宙夢の関係を描くBL漫画です。二人は中学からの幼馴染みで、宙夢にダンスへ誘われてから12年。食事は毎日宙夢が作ったものを食べ、一緒に眠りたいと言われれば同じベッドで寝る——という生活を続けています。グループとしてもニコイチ営業をこなす一方、安芸はその距離感が最近少し度を超えているのではないかと気にしている、というところから物語が動きます。
本作を他と分けるのは、この「生活の全部が共有されている」状態を出発点に置いている点です。恋愛感情の自覚から始まるのではなく、すでに完成してしまった日常の違和感から始まる。だからこそ、安芸が冗談半分で投げかけた「もしかして俺のこと好き?」という一言が、関係の前提を揺らす一手になります。
「一見穏やかな執着男子」×「男前な強気美人」という組み合わせ
公開されている紹介では、宙夢は一見穏やかな執着男子、安芸は男前な強気美人の幼馴染みとされています。穏やかさの裏に執着を抱える相手と、気の強さを持つ側。この二つの氣質が幼馴染みという長い時間の中で交わっている点が、本作の関係性の軸です。安芸が違和感を抱きながらも日常を崩せずにいるのは、相手が宙夢だからこそ、という構図が読み取れます。
また、二人は同じグループのパフォーマーであり、ニコイチ営業という仕事上の関係も重なっています。私生活の共依存と、ステージ上のシンメトリー。この二重構造が、感情のもつれにどう作用するのかが見どころの一つです。
コミックス版ならではの収録内容
コミックス版には限定の描き下ろし漫画が11P分収録され、電子配信版には限定漫画も付属します。本編に加えて、二人の日常や関係性を補完する描き下ろしが読めるのはコミックス版を選ぶ際の判断材料になるでしょう。なお、本作は過去にTulle vol.52、54、56、58、61、62へ掲載された作品を収録したものであり、既刊分と重複する可能性があるため、購入前に確認しておくと安心です。
こんな人に刺さる作品
- 幼馴染みの関係が長い時間をかけて歪んでいく過程を読みたい方
- 穏やかな外見の裏に執着を隠した相手と、気の強い相手の組み合わせが好きな方
- アイドル同士のニコイチ営業や、仕事と私生活が交差する関係性に関心がある方
「好き」の一言が関係を変えてしまう瞬間を、丁寧に追いたい人に向いた一作です。




