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食人植物が支配する江戸で、血液を狙われる霖
本作の舞台は、食人植物が江戸の街を覆う世界です。食人植物を腐敗させる血液を持つ霖は、その力を利用しようとする幕府から逃亡を続けていました。しかし、ついに治安維持組織に捕まってしまいます。時代物の枠に植物という異物を組み込み、その血液をめぐって人の思惑が絡む点が、本作を他と分ける設定です。
「保護」という名の監禁と、三人の男たちの構図
霖を囲むのは、性格の異なる三人の隊士です。理解のある大義名分を掲げる総指揮官の近衛、有無を言わさぬ暴力で自由を奪う副長、命のやり取りすら楽しむ無邪気な剣士の才蔵。保護という言葉で監禁を正当化する近衛の冷たい声が、あらすじでは印象的に描かれています。
- 近衛: 大義名分を掲げ、霖を管理下に置く総指揮官。あやすように頭を撫でる優しさも持つ。
- 副長: 暴力で霖の自由を奪う存在として描かれる。
- 才蔵: 命のやり取りを楽しむ無邪気な剣士。採血の場面では霖の腕を固定する役割を担う。
- 宗賀: 霖の生活管理を担い、過剰なまでの丁寧さで世話をする。
飴と鞭、生活管理、そして採血まで
あらすじでは、痛みと優しさが交互に差し出される「支配の飴と鞭」が描かれます。震える霖に「逆らわず、言う通りにしていれば痛い思いはさせない」と近衛が囁き、霖自身もその温もりに歪んだ安堵を見いだしていきます。さらに宗賀による食事や体の手入れといった生活管理、快楽を叩き込まれながら行われる採血の場面も示されています。壊れ物を扱うような過剰な丁寧さが、かえって霖の内側を溶かしていく描写が特徴です。
拘束と記録、そして快楽堕ちへ
物語の後半では、拘束された状態で白衣の男たちに記録されていく場面や、分娩台の上で逃げ場を奪われる展開が示されます。近衛は霖の髪を撫でながら「お前一人の肉体が、この国と、多くの命を救う」と告げます。そして最後には、三人に愛されることを幸せと感じてしまう「快楽堕ち」へと至ることが、あらすじで示唆されています。A6判・69ページのTL小説です。
こんな読者に届く作品
時代物の閉じた空間で、保護と監禁が表裏一体になった関係を読みたい方に向いています。複数の男たちに囲まれ、抵抗しながらも身体と心が少しずつ変わっていく過程を追いたい方、甘さの下にある執着や支配の構図をじっくり味わいたい方に合うでしょう。あらすじからは、霖の意思がどこまで保たれるのか、最後の「幸せ」をどう受け取るのかという点も読みどころになりそうです。
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