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▶ 『入門の保証人の欄に私の名が残っている十三歳下の硝子吹きに夜の窯の前で「息を止めないでください」と熱のなかで溶かされ孕むまで注がれた年上築炉師の話♡♡♡』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
保証人の欄に名前書いた四年後がこれって、運命すぎない?
十三歳下の「先輩」と、夜の窯がつなぐ大人の関係
本作は、築炉師の三代目・九鬼志麻(38歳)と、十三歳下の硝子吹き・楠木怜士(25歳)の関係を描くTL小説です。二人を結んでいるのは、四年前に交わされた一枚の書類。怜士が親方の工房に入門する際、身元を引き受ける保証人の欄に名を書いたのが志麻でした。その写しが今も工房の柱に貼られているため、怜士は志麻を「先輩」と呼び続けています。
物語の舞台となるのは、火の気配が残る夜の硝子工房です。親方が竿を置いたあと、怜士は宙吹きの工房と道具をひとりで継いでいます。そこへ二番窯を増やす注文が入り、志麻は煉瓦を積むために夜の工房へ通うことになります。昼は怜士が本窯で吹いているため、積めるのは本窯の火の音だけが残る夜に限られています。仕事の段取りを合わせるだけだった夜が、少しずつ別の意味を持ち始める——という流れが、あらすじから見えてきます。
しかも「先輩」って呼び方がずっと残ってるの、逆に距離の近さを感じるんだよね……。
「息を止めないでください」――窯の前で交わされる言葉の意味
あらすじで印象的なのは、怜士が竿を回しながら志麻に告げる「息を止めないでください」という言葉です。窯の前では息の長さがそのまま硝子の厚みになる――という職人の理屈が、そのまま二人の距離を映す場面として描かれます。二番窯は天井がまだ閉じていないため、志麻は煉瓦の筒の中に膝をついて内側から積んでいきます。閉めてある本窯から漏れる熱が床を渡って筒の中に溜まる、その熱のなかでのやりとりが本作の中心にあります。
志麻は煉瓦の継ぎ目には一分の容赦もない一方で、自分の引き際だけは決められない人物として紹介されています。怜士は口が重いタイプながら、竿を回す速さには迷いがないと描かれます。二人とも社会に出て長い大人同士であり、年の差がありながら対等な大人の関係として物語が進む点が、本作の特徴といえます。
作業の説明なのに、どうしてこんなに気持ちがざわつくんだろう。窯の熱と一緒に、志麻さんの境界が溶けていきそうなのがもう……たまらない。
夜ごと積み重なる時間と、最後に並ぶ硝子
積んでいるあいだ志麻は毎晩そこに残り、孕むまで注がれる――という展開が、あらすじでは示唆されています。最後の一枚を積み終えてから三日が経ち、二番窯で冷ました最初の硝子が棚に並ぶ、という締めくくりも添えられています。窯を積むという仕事の完成と、二人の関係の変化が同じ時間軸で進んでいく構成が、本作を単なる職人ものではない読み味にしているようです。
全60ページのR18作品で、年下・逆年齢差・職人・溺愛・体格差といった要素が組み合わされています。年上のヒロインが年下の相手に揺れていく展開を、大人同士の落ち着いた距離感のまま読みたい方に向いています。窯という閉じた空間、夜という時間帯、保証人という過去のつながり——複数の要素が重なることで、二人の関係に必然性が生まれている点が、本作ならではの魅力といえるでしょう。
こういう風に仕事と気持ちが重なるの、待ってた……! これはもう、運命の出会いでしょ。
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