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🎧 らぶカル TL/乙女ボイス
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拾ったのは、デカくて無気力な三十路のお兄さん
平日は会社員、週末はSMクラブで女王様をしている女性のもとに転がり込んできたのは、身長198センチの来杏(らいあん)という30歳の男性です。住所不定・無職、財布もスマホも持たないという、いわくありげな人物。ですが漂う後ろ暗さとは裏腹に、だらりとしてのんびりした空気をまとっています。
「尋問プレイの練習台にしよう」と連れ込んだはずが、そのまま自然な流れで気持ちいいことをしてしまう。心地よさに「ずっとここにいていいよ」と口にしてしまった翌朝、来杏は忽然といなくなる――という導入です。拾う側だったはずのあなたが、気づけば振り回されていく。この立ち上がりの軽やかさが、本作の独特な温度をつくっています。
女王様の威厳より、ふたりの噛み合わなさが効いてくる
主人公はセカンドバージンをこじらせている女性。色んなことに負けたくないという気持ちで、不本意にもポンコツな女王様を続けています。一方の来杏は、鞭を振るわれても乗り気にならず、代わりに「気持ちいいことしようよ」と提案してくる。主従の体裁が最初からグラついているのが、この作品の面白いところです。
事後には互いの素性を明かし、来杏が過去の家庭環境や殴られ続けた学園生活について少し話してくれる場面があります。主人公も自分のトラウマと、負けたくない気持ちを打ち明ける。ここで一度、ふたりの距離が静かに縮まるのが見どころの一つです。
そして迎える再会では、逃げた理由を問われた来杏が「君のセカンド処女膜は俺がもらうけど、いー?」と告げます。脅し用のゴムハンマーを構える主人公との落差もさることながら、逃げた側がこう言い出す流れこそ、本作の持ち味といえます。
受け身の裏にある、欲への恐怖
来杏はセックスが得意なのに、あなた相手だと惚れた弱みでメロメロになり、受け身で射精をおねだりしてしまうと紹介されています。激エロ敏感ボディで喘ぎ声も大きめ、という触れ込みも、そうした受け身の姿勢とセットで語られています。
物語の終盤、来杏は「嫌なんだよぉ〜……本気で欲しくなって、なにかしたくなって、ヤダとかダメとか言われたり、無視されたらつらいじゃん」と、自分の恐怖を口にします。やりたいことや自分の意志がないはずだった彼が、あなたと出会って「この人が欲しい」と思い、その欲への恐怖と自己嫌悪で揺れる。この心情の動きが、本作の中心にあるドラマです。
「好きに壊しちゃって、いいよ〜……」「俺、君しかいらなくなっちゃったし……」という終盤のセリフも、ただの甘えではなく、選択肢を手放した者の危うさとして響きます。官能的な場面の合間に、こうした心理の綻びが差し込まれる構成になっています。
収録内容と、聴く前に知っておきたいこと
本編はトラック1〜9に、300DL達成特典を加えた構成です。出会いから、尋問プレイの練習、顔面騎乗とクンニ、事後の告白、失踪と再会、そしてセカンドバージンをめぐるやりとりへと、物語が順に進みます。特典では趣向を変えてイラマチオに挑む内容が収録されています。
- 声の出演:主水Ash
- シナリオ:山野詠子
- キャラクター原案・イラスト:わーさん
- ジャケットイラスト着彩:しろわに
- 制作:ストロベリィシュシュ
身長198センチ・左利き・喫煙者という来杏の造形、そして「受け身で、スケベで、私をほしがる」というタイトルが示すとおり、主導権が行き来する関係が好きな方に向いています。甘さの下に、欲しがることへの恐怖と執着が沈んでいる――そういう大人のトーンを、深夜にひとりで味わいたいときに合う一本です。





