📖 DLsite BL漫画
発売日: 2026/11/03 | 著者: ARUKU | サークル: ARUKUinc.
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40代の、しかも「恋から遠いところまで来てしまった」と自覚している男二人の話か……。この前提だけで、もう静かに刺さる。老松が「同性愛者じゃないけれど」と自分に言い聞かせるあたり、考察のしがいがある。
「好き」を言わないまま揺れる、40代サラリーマン二人の物語
本作は、40代のサラリーマン二人を描く全年齢BL漫画です。主人公は、長期介護していた母を亡くしたばかりで無気力に暮らす老松(おいまつ)、41歳。同じ職場の銅座(どうざ)に好感を抱きますが、自分は同性愛者ではないと考えており、「少しだけ黙って好きになっていいかな」と思うところから物語が動きます。
恋愛からはずいぶん遠いところまで来てしまったと感じている年齢の二人が、好きという言葉を簡単には口にできない。その前提そのものが、この作品の空気を形づくっています。
「少しだけ黙って好きになっていいかな」って、その言い方をする老松の心理がもう複雑で。認めるでもなく、否定するでもなく、黙って好きでいることを選ぼうとする。あらすじを読む限り、この距離の取り方が物語の核になりそうで、そこが気になる。
好きと言えない二人が、どこへ揺れていくのか
老松は銅座への好感を持ちながらも、自分の気持ちを恋愛として確定させません。しかし、あらすじにある通り、その気持ちは思わぬ方向へ揺らぎ始めます。静かな始まり方をする一方で、気持ちの向きは一枚岩ではない、というのが本作の見どころとして示されています。
- 母を亡くした喪失感を抱えたまま、日常の職場で誰かに心を動かされる構図
- 「同性愛者じゃない」という自己認識と、実際に動いていく気持ちのあいだの揺れ
- 40代という年齢ゆえの、恋愛に対する慎重さや遠さ
全年齢BLとして、性的な描写よりも、気持ちの言語化しにくさや、距離の測り方に重心を置いた作品と読めます。静かな心理の揺れを追いたい読者に向いているでしょう。
揺らぎ始める、の一言で終わらせずに、どこがどう揺れるのかまで描かれているんだろうな……。自己認識と実際の気持ちがずれていく過程って、構造的に見ると一番面白いところで。正直、あらすじの時点でもう落ち着かない。
こんな読者に届きそう
華やかな恋愛よりも、言葉にできない気持ちを抱えた大人の日常を読みたい人に向いています。同僚として同じ職場で顔を合わせ続ける関係性のため、大きな事件よりも、日々のやり取りの積み重ねの中に気持ちの変化が滲むタイプの作品と読めます。40代の男性同士の、静かで慎重な距離感を味わいたいときに手に取りやすい一冊です。
研究……いや、これはもう研究とか言ってられない。40代の「言えない」をここまで丁寧に置かれると、こっちの方が黙っていられなくなる。読む前から、老松の内心を一行ずつ追いたくて仕方ない。
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