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発売日: 2026/09/25 | 著者: 蘇我空木 / SHABON
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老舗和菓子屋の令嬢と、顔がよすぎる同期。この組み合わせだけで、もう静かに胸が騒ぐのよね。しかも契約から始まるなんて、夜が長くなりそう。
「契約」の二文字が、なぜこんなに甘く苦いのか
本作の出発点は、家の跡継ぎを得るための子作り契約です。老舗和菓子屋の令嬢である怜衣と、会社では無愛想な同期の匠海。目的を達するためだけに結ばれたはずの二人の関係が、物語の軸として描かれます。契約という冷たい枠組みの中で交わされる行為は、本来なら割り切りの一言で片づけられるもの。しかしあらすじが示すのは、割り切れなくなっていく心の動きです。
「声、もっと聞かせろ」という匠海の囁きは、昼間の無愛想な姿からは想像もつかないもの。やいらしいキスと愛撫、隔たりなく深く繋がる快感。身体の距離が縮まるほど、怜衣の中で彼への想いが日に日に増していく。契約という建前と、募っていく本音のあいだで揺れる心情が、行間から滲み出るように描かれていくのでしょう。
昼は無愛想、夜は甘い囁き。この落差に弱いのよ、私。契約だからと線を引こうとしても、引けなくなっていく過程がたまらないわね。
見どころ
- 契約という建前の裏側:跡継ぎを得るためだけの関係と最初は位置づけられていながら、匠海の「お前を手放したくない」という言葉が漏れ出す瞬間。契約の枠が崩れていく過程そのものが読みどころになります。
- 昼と夜のギャップ:会社では無愛想な同期が、二人きりの場面では甘い囁きを向けてくる。この落差が、怜衣の心を揺らす要因として丁寧に積み重なっていくのでしょう。
- 想いが増していく静かな恐怖:幸せに満ち足りるけれど、という一文が示すように、満たされるほどに失うことへの不安も滲む。甘さの底にある執着が、行間から匂い立つ作品です。
こんな人におすすめ
- ✅ 契約から始まる関係が、少しずつ本物に変わっていく過程をじっくり味わいたい方
- ✅ 昼の顔と夜の顔を持つ相手の、その落差に惹かれてしまう方
- ✅ 甘いだけでは終わらない、手放したくないという執着の気配を感じたい方
契約、身分差、執着。この三つが重なると、甘さの奥にひやりとするものが滲むのよね。「幸せに満ち足りるけれど」の先に何があるのか、ゆっくり確かめたくなる。あらすじの一言一言を噛みしめながら、頁をめくる夜が楽しみだわ。





