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「遊び人」の仮面の下に隠れた、静かな執着の話
本作は、結婚2年目の主婦・ミオリが主人公のTL小説です。夫・ユウトとの将来や一方的な性行為に苦しさを感じていたミオリは、さらに不倫されたことを知ってしまいます。そんな彼女を癒したのは、アプリゲームでつながったヒカルという遊び人風の男でした。
軽くお茶をして話すだけのはずが、気づけばホテルで前戯だけでぐずぐずに溶かされてしまう。そして数カ月後、思わぬ形で再開したヒカルに、表面上は紳士的に距離を詰められていく——という流れが、あらすじから立ち上る静かな熱量になっています。
あらすじには「Rシーンに全体的にやや強引な内容を含みます」とあり、大人のおもちゃを使われ完堕ちするまで責められる展開も示唆されています。ボリュームは約30400文字。不倫NTRを肯定する内容ではなく健全オチであること、喘ぎは控えめであることも明記されているので、そうした配慮がある作品を探していた方にも手に取りやすい一冊です。
「待てるけど」の一言に、全部が詰まっている
この台詞が刺さるのは、「待てる」と言いながら、実際には待つ気がさらさらなさそうな温度が滲んでいるからです。あらすじでは、再開後のヒカルが「なぜか執着モード全開」と表現されています。遊び人風の男が、ここにきて執着を見せる——そのギャップが、この一言に凝縮されているのよね。
しかも、ミオリは既婚者です。相手が「待てる」と言えば言うほど、彼女の側には選択を先延ばしにする時間だけが積もっていく。その時間の重さを、読者は行間で受け取ることになります。台詞そのものは短いのに、その前後の沈黙まで想像させる。あらすじに置かれた一文として、とても計算されているなと感じました。
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