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「付き合ってはいない」関係から始まる、先輩と後輩のカフェ日常
『まだ手渡せないけど。』は、大学生の天馬と、そのバイト先であるカフェの先輩・梶を描くBL漫画です。二人は付き合ってこそいないものの、良好な関係を続けている模様。今回は天馬が、梶のために何かを用意しているようです。
本作を他と分けるのは、恋人同士になる前の距離感をそのまま描いている点です。付き合っていないのに良好、という微妙なバランスの上に、先輩である梶が天馬に対して何かを準備しているという状況が重なります。日常の延長にあるカフェという舞台と、まだ言葉にできていない気持ちが、作品の中心にありそうです。
年下攻め×クール受け、先輩後輩の構図で読む
天馬は真っ直ぐな性格の大学生、梶はカフェでの先輩。年下の天馬が攻め、年上の梶が受けという組み合わせが、作品のテーマ傾向として挙げられています。立場としては梶が先輩、関係としては天馬が攻め側。この二つの線が交差する構図が、本作の読みどころの一つです。
天馬が梶のために何かを用意しているという今回の状況は、年下側からの働きかけとして描かれるのでしょう。先輩後輩という上下関係がありながら、気持ちの面では天馬が動いている。その非対称さが、付き合う前の二人の空気にどう表れるのかが気になります。
「何かを用意している」が示す、日常ものの手触り
あらすじで示されているのは、天馬が梶に何かを用意しているらしい、という点までです。それが何なのか、渡すのか渡さないのか、タイトルの「まだ手渡せないけど。」がどこにかかるのかは、公開情報からは分かりません。分からないまま、日常の中の小さな出来事として受け取るのが、この作品の提示の仕方だと思います。
派手な事件ではなく、カフェという生活の場で交わされる何か。クールな受けと真っ直ぐな年下攻めという組み合わせも、大きな起伏より、日々の積み重ねの中の感情の動きを想像させます。穏やかな空気の中で、二人の関係がどう動くのかを見届けたい人に向いています。
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