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「調教する側」の頭領が、騎士団長に骨抜きにされるまで
本作は、盗賊団の頭領と、その盗賊団を壊滅させたい第三騎士団長の関係を描くBL小説です。頭領は騎士団長に媚薬を飲ませ、意のままにしようと画策します。ところが騎士団長があまりに美しく、頭領自身が夢中になってしまう――というのが物語の出発点です。仕掛ける側と仕掛けられる側の立場が、頭領の心の動きによって崩れていく構図が、この作品を特徴づけています。
タイトルにある「調教をするつもりが、骨抜きにされちゃった」という言葉どおり、物語の軸は頭領の計画が頓挫していく過程にあります。盗賊団を壊滅させたい騎士団長と、それを阻止したい頭領という敵対関係がありながら、頭領の側の心が先に揺らぐ。この非対称な揺らぎが、単純な主従ものとは異なる味わいを生みそうです。
前半は3Pの気配、そこから二人だけの世界へ
あらすじによれば、前半はスパイ活動をしていた盗賊団の若手も絡み、なんとなく3Pのような空気が漂います。ただし、それは長くは続かず、すぐに頭領と騎士団長の二人だけの世界になると明かされています。群像的な賑わいから、関係の焦点が二人に絞られていく構成は、物語の重心がどこにあるかを示しています。
また、騎士団長には「触られるたびに幸せになっちゃう」という暗示がかけられます。頭領が仕掛けたこの暗示によって、騎士団長は頭領に甘えるようになり、次第にラブえっちの様相を呈していく――と紹介されています。ただしあくまで疑似的なラブラブである点が明記されており、暗示による変化と、本当の心の動きとの間にずれが残る作りになっています。
この作品が合いそうな読者
- 仕掛ける側が逆に夢中になっていく、主導権の逆転劇を楽しみたい方
- 敵対する立場同士の関係が、心の揺らぎによって崩れていく過程に関心がある方
- 暗示や薬といった要素を、関係性の変化を描く仕掛けとして読みたい方
- 序盤の複数人物の絡みから、二人の世界へ収束していく構成を好む方
媚薬や暗示といった要素が登場するため、そうした仕掛けを軸にした関係の変容を物語として味わいたい方に向いています。頭領の計画と本心のずれ、そして疑似的な甘えの中に残る不確かさをどう読むかが、この作品の楽しみどころになりそうです。
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