📝 DLsite TL小説
▶ 『声を出すのは俺が許したときだけだと決めた木遣りの音頭取りに綱を握る位置から躾け直され、名を呼ばれた夜に孕むまで注がれて離されない綱綯いの娘の話♡♡♡』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
綱を綯う娘と、声を許さない音頭取り――十年越しの主従が動き出す
本作は、社寺の用材を曳くための綱を綯い続ける二十九歳の常滑佐和と、木遣りの音頭取り・田尻十蔵の十年越しの関係を描くTL小説です。佐和は綱綯いとして家の土間で綱を綯っていますが、曳き手の列に入ったことはありません。十年前の木曳きで十蔵の声が途中で出なくなり、代わりに音頭を取ったのが佐和でした。しかし佐和本人にその記憶はなく、十蔵はそれを誰にも言わないまま佐和を一門に置いています。
作品を特徴づけるのは、十蔵が佐和に差し出した「一門の名乗りを預ける」という形です。綱を握る位置、手を替える間、声を出す許し――決めるのは十蔵で、佐和が決めてよいのは綯う綱の太さだけ。この線が最後まで動かないと明示されている点が、本作の関係性の軸になっています。
「許し」を待つ時間が積み重なっていく
佐和は綱を握る位置を一寸ずつ直され、曳き始めの合図が出るまで声を出すことを禁じられます。番小屋でもその禁は続き、声を殺したまま崩され、土間に開かれ、中に出される夜が重なっていく――あらすじではそう描かれています。声を我慢する時間と、十蔵に注がれる夜が並行して積み重なっていく構成が、本作の読みどころの一つです。
普請場では合図と木遣りの詞しか口にせず、十年前のことを誰にも話さない十蔵。一門は彼を音頭と呼びますが、佐和だけが十蔵と名で呼ぶという関係も示されています。名乗りを預けるという主従の形と、名で呼ぶという距離感が同居している点は、あらすじを読む限り気になるところです。
上棟の前夜、名を呼ばれた夜
物語の転機は上棟の前夜です。十蔵は櫓の下で初めて佐和の名を呼び、音頭を渡して自分は綱を引く側へ降ります。声はもう止められず、綱は動く。翌朝、木遣りの列の先に立っているのは佐和で、十蔵はその後ろで綱を握り直している――という流れがあらすじで示されています。
「声を出すのは俺が許したときだけ」と縛っていた側が、最後に音頭を渡して綱を引く側へ降りる。この立場の反転が、本作のクライマックスとして据えられています。孕むまで注がれて離されない、という関係の行き先も含め、最初の一文と最後の場面が対になっている構成は印象的です。
こんな人におすすめ
- 主従関係の中で、決める側と決められる側の線がはっきりしている作品を読みたい方
- 声を我慢する時間や、許しを待つ緊張感に惹かれる方
- 歳の差のある二人が、十年越しの因縁を抱えたまま関係を深めていく物語を求める方
- 最後に立場が入れ替わる構成のカタルシスを味わいたい方
全71ページのR18作品です。木遣りや綱綯いの描写は創作と明記されており、登場人物はいずれも十八歳を超えた大人とされています。購入・閲覧は十八歳以上の方に限られます。
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