捨てられた花嫁ですが、幼馴染の冷徹秘書から最愛を捧げられました

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捨てられた花嫁ですが、幼馴染の冷徹秘書から最愛を捧げられました

発売日: 2026/08/21 | 著者: 奏多 / 南国ばなな

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桃香

もう冒頭から「わかりみが深い……」の連続よ。初恋の相手が敵方の秘書として再会って、その時点で心臓が持たないわ。

運命の再会が、冷酷な秘書の仮面の下に隠した十年の想いを暴く

十歳で出会い、互いに密かに惹かれ合い、やがてキスを交わすまでになった二人。しかし、ある出来事をきっかけに疎遠になってしまう。この「ある出来事」の詳細が描かれていないからこそ、読者の想像が膨らむ。幼い日の純粋な恋心が、なぜ途切れてしまったのか。その謎が物語の根底に流れる緊張感を生んでいるのよね。

時が経ち、大人になった絢愛は家族の事情で愛のない契約結婚をすることになる。相手は御室家の嫡男。しかも、その弟兼秘書がかつての初恋相手カイこと、海棠だった。この偶然が「運命」と呼ぶにはあまりに残酷で、あまりに甘美だわ。再会を果たした二人だが、海棠の絢愛への態度は冷たいもの。十年の歳月が二人の間には流れている。

契約結婚でも冷遇や屈辱を受け、孤独な生活を強いられていた絢愛。家族のために耐え続けていたのに、あるパーティーの最中、公衆の面前で離婚を突きつけられてしまう。絶体絶命の状況で、絢愛を助けたのは海棠だった。しかも、絢愛の結婚は受理されておらず、海棠は絢愛を想い、陰ながら助けてくれていた。この「陰ながら」の部分に、私はもう心を奪われてしまったのよ。

桃香

冷徹な秘書の仮面の下で、彼がどれだけの想いを隠してきたのか……。考えるだけで胸が締め付けられるわ。

冷徹な秘書の仮面の裏に隠された、十年分の執着

絢愛は家族のために自分を犠牲にしてきた健気なヒロイン。冷遇や屈辱に耐え続ける姿に、感情移入してしまう読者は多いはず。彼女の「耐える」という選択が、海棠の「守りたい」という想いをより一層強くさせる構造になっているのよね。

対する海棠は、表向きは冷徹な秘書。再会した絢愛への態度は冷たいもので、かつての初恋の相手とは思えないほど。しかし、その冷たさの裏で彼は絢愛を想い、陰ながら助けていた。「きみが俺との結婚を望んでくれるなら、このままきみを連れ去る。きみはどうだ?」という言葉には、十年分の想いと覚悟が凝縮されている。冷徹な仮面が剥がれ落ちた瞬間、見えてくるのは一途な初恋の少年の面影なのだろう。

幼なじみでありながら、身分差と契約結婚という壁に阻まれた二人。この隔たりがあるからこそ、海棠の執着が際立つ。秘書としての立場、兄の婚約者という立場、そしてかつての初恋の相手という立場。複雑な関係性の中で、海棠がどのように絢愛への想いを貫くのか。その過程をじっくりと描いてくれることを期待しているわ。

桃香

「連れ去る」って……。十年間ずっと想い続けてきた人のために、すべてを捨てる覚悟がそこにあるのね。

「きみはどうだ?」という問いかけに込められた、すべてを賭けた告白

「きみが俺との結婚を望んでくれるなら、このままきみを連れ去る。きみはどうだ?」

この台詞は、単なるプロポーズではない。海棠がそれまで築いてきたすべてを賭けた、最後の告白なのだ。秘書としての立場、兄との関係、社会的な信用。それらすべてを失う可能性を承知で、それでも絢愛に選択を委ねる。この「きみはどうだ?」という問いには、拒絶されるかもしれないという恐怖と、それでも想いを伝えずにはいられない衝動が込められている。

そして、この問いかけに絢愛がどう答えるのか。契約結婚で傷つき、孤独に耐えてきた彼女が、海棠の想いを知ったとき、どんな感情が湧き上がるのか。私としては、この一言に至るまでの海棠の十年間を想像してしまう。冷徹な秘書として振る舞いながら、彼はどれだけの想いを胸の奥に閉じ込めてきたのだろう。陰ながら絢愛を助けていたという事実が、この台詞の重みを一層増しているのよね。

桃香

もうね、この作品は「執着」の質が違うのよ。契約結婚の裏で、十年間ずっと想い続けてきた男の静かな狂おしさ。これがTLの醍醐味よ。冷徹な秘書の仮面が剥がれた瞬間のギャップを、私はこの目でしっかりと見届けたい。家族に縛られた健気なヒロインが、海棠の腕の中でようやく自由になれる瞬間を想像するだけで、夜が更けるのを忘れてしまうわ。この一冊、間違いなく私の今年のベストに入る予感しかしないのよね。
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