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表と裏、快楽の淵で交差する歪な共鳴
AV男優のじゅんが、同じ事務所の男優・飛鳥が襲われる現場に遭遇するところから物語は始まります。助けた勢いでラブホに連れ込むものの、そこで飛鳥が「好んで乱暴なプレイに耽っていた」ことを告白され、じゅんは意気消沈してしまうのです。
しかし、ここからがこの作品の核心。いたぶられないとイけない飛鳥に「続き」をおねだりされ、売り言葉に買い言葉で、じゅんは請われるままに彼をひどく抱き潰すことになります。「君が代わりに×してくれるの? 僕のコト」という煽るような台詞が、二人の関係性の危うさを物語っているかのようです。
さらに本作には、ヤリ手ゲイAV監督と男優事務所社長の過去と現在を描いたという「ろくでなしメシア」も同時収録。表向きの華やかさの裏側で蠢く、素人厳禁の共依存関係がテーマとして通底しているようです。単行本収録の描き下ろし9P「二人の帰る場所」、電子限定の描き下ろし3P「じゅんの衝動」にも注目です。
快楽の果てに滲む、共依存という名の絆
主人公・じゅんはAV男優という立場にありながら、飛鳥の告白に意気消沈する一面を持っています。乱暴なプレイを好む飛鳥に対し、困惑しつつも請われるままに応えてしまうその行動は、単なる性欲処理の相手に留まらない感情の揺らぎを感じさせます。
対する飛鳥は、自らの嗜好を恥じることなくじゅんに伝え、あまつさえ「続き」をねだる能動性を持ったキャラクターです。「いたぶられないとイけない」という性癖を曝け出す姿は、ある種の潔さすら感じさせ、その危うい美しさに目を奪われます。
また、収録作「ろくでなしメシア」ではヤリ手ゲイAV監督と男優事務所社長という、業界の裏側を知り尽くした者同士の関係が描かれます。過去と現在が交錯する中で、二人がどのようにして共依存の関係を築いていくのか。表の顔と裏の顔を使い分ける大人たちの、ドロドロとした感情の機微が描かれることでしょう。
Q. じゅんはなぜ飛鳥を助けたのでしょうか?
A. あらすじには明確な動機は描かれていません。しかし、同じ事務所の男優が襲われている場面に遭遇し、助けた勢いでラブホに連れ込むという流れから、同僚としての義理や反射的な行動であった可能性が考えられます。助けた結果として、飛鳥の秘めた性癖を知ることになり、物語が大きく動き出します。
Q. 「ろくでなしメシア」の登場人物は?
A. ヤリ手ゲイAV監督と男優事務所社長の二人がメインキャラクターとして描かれます。あらすじでは「過去と今」が描かれるとされているため、現在の関係性に加えて、二人がどのように出会い、どのような因縁を抱えているのかが明かされる構成になっていると考えられます。タイトルの「ろくでなし」という言葉から、決して綺麗とは言えない過去が示唆されています。
Q. 本作のテーマはどのようなものですか?
A. あらすじに「素人厳禁の共依存」と明記されている通り、健全な恋愛とは一線を画す、歪でありながらも強い絆で結ばれた関係性がテーマの中心にあります。また、いたぶられないとイけない飛鳥の性癖や、それに応えてしまうじゅんの行動から、快楽の先にある感情の機微が丁寧に描かれていると推測できます。
