【期間限定 試し読み増量版】柴崎さんのケモノみち【単行本版/電子限定描き下ろしマンガ付】

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【期間限定 試し読み増量版】柴崎さんのケモノみち【単行本版/電子限定描き下ろしマンガ付】

発売日: 2026/08/27 | 著者: N丸 | 出版社: CLAPコミックス | レーベル: KiR comics | 72P

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紫苑

……ワンナイトした相手が、助けた子犬の獣医。これは運命ではなく、仕掛けられた罠の気配がする。

一夜の過ちが運命の再会に変わる、ケモノみちの始まり

ゲイで根暗、趣味なし、恋人なし。どこか自嘲めいた心境で生きる柴崎咲良は、バーで出会ったイケメンとワンナイトをしてしまう。後悔の念を抱えながら日常に戻った彼が、道端で弱った子犬を拾い、訪れた動物病院で再会するのは、昨晩の相手である獣医。『まさか酔って男を襲うビッチだとはね』という言葉が、ふたりの関係を一気に緊張感のあるものへと変える。

「運命の再会」と括るには、あまりに皮肉な出会い方だ。あらすじだけを読めば、柴崎さんの恥ずかしさと困惑が目に浮かぶようで、読んでいるこちらまで居たたまれない気持ちになる。しかし、このシチュエーションは運命的な偶然ではなく、何かしらの意図を感じさせる。獣医の側に、何か企みがあるのではと勘繰りたくなるのが、長年このジャンルを読んできた私の性だ。

紫苑

「ビッチだとはね」って……初対面の翌日に言われて、それでも通い続けるんだろうな。関係性の重さ、感じる。

キャラクターの魅力と関係性

柴崎咲良は「何重苦も背負った男」と表現される。ゲイであること、根暗な性格、趣味がないこと、恋人いない歴が長そうなこと。それらが積み重なり、恋愛そのものに嫌気がさしている状態だ。そんな彼が一夜の過ちを犯し、しかもその相手と再会するというのは、彼の人生における大きな転機になることは間違いない。

対する獣医は、弱った子犬を助けようとする柴崎さんを前に、動物病院で働く獣医としての顔を見せる。昨晩の関係を知る相手だからこそ、柴崎さんにとっては気まずさしかない状況だ。しかし、その気まずさを乗り越えてもなお、彼が獣医のもとを訪れる理由は、子犬の存在が大きい。動物への優しさが、二人の再会を後押ししている構造が憎い。

紫苑

子犬がいるから通わざるを得ない……この逃げ場のなさ。最高です。

正反対の立場が生む、逃げ場のない関係

根暗で自虐的な柴崎さんと、イケメンで余裕のある獣医。見た目も性格も正反対の二人が、ワンナイトという最も近い関係を経て、再び顔を合わせる。しかも、柴崎さんには「子犬を助けたい」という譲れない事情があるため、獣医に会いに行くことをやめられない。この逃げ場のなさが、関係性を重くする要因になっている。

獣医の言葉「まさか酔って男を襲うビッチだとはね」には、侮蔑と好奇が混ざっている。しかし、その言葉を柴崎さんがどう受け止めるのか、そして獣医が本当に柴崎さんを軽蔑しているのかは、まだわからない。あらすじの時点では、獣医の本心は見えない。だからこそ、今後の展開でどう転ぶのか、期待が膨らむ。

ワンナイトから始まる、すれ違いの予感

ワンナイトという、最も軽い関係から始まった二人。しかし、再会のきっかけが「弱った子犬の保護」という、柴崎さんの優しさがにじみ出る出来事であることが、この物語のポイントだ。一夜の過ちを後悔している柴崎さんにとって、獣医は「思い出したくない相手」であるはず。それでも、子犬のために足を運ぶ。

この状況は、柴崎さんが獣医を避けたい気持ちと、子犬を助けたい気持ちの間で揺れることを予感させる。獣医側も、ただのワンナイト相手だったはずの男が、動物に優しい姿を見せることで、認識を改めるかもしれない。あらすじの情報だけでは、獣医の名前も詳細な性格も不明だが、だからこそ、この先の感情の変化が気になる。

紫苑

獣医の名前もまだ出てこない。でも、この「ビッチ」発言は絶対に伏線だ。柴崎さんの心に刺さったまま、回収される日を待ってる。

あらすじの時点で、これだけ心を掴まれる作品は久しぶりだ。ワンナイトからの再会、子犬を介した繋がり、そして「ビッチ」という言葉の棘。すべてが、これから始まる重くて甘い関係の予感に満ちている。柴崎さんが抱える「恋愛に嫌気がさした」という感情が、どう変化していくのか。獣医の真の姿が、いつ明かされるのか。じっくり噛みしめるように、読み進めたい。

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