📝 DLsite TL小説
▶ 『錢湯の番台の私、閉店十分前に牛乳だけ飲みに来る若頭に閉めた湯殿で潮を噴くまで奥を突かれ、「この湯ん中で、お前の中に置いてかせてくれ」と注がれる話』の試し読み・お得なセール状況をチェック!
銭湯の番台と若頭、閉店十分前の静かな距離から始まる
本作の舞台は、祖母の代から続く銭湯「花の湯」。ひとり番台に座る花村小春のもとに、毎晩閉店十分前にやってくる客がいます。東雲組の若頭・久世征爾。小銭を皿の縁へきちんと並べ、湯には入らず瓶牛乳だけ飲んで帰る——その奇妙な習慣が、二人の関係の入り口になっています。
物語が動くのは、鷲尾地所の名刺が番台に残っていた夜。座布団の上で小春は自分から膝を割き、下着越しの指で初めての潮を噴き出してしまいます。番台という日常の場から、関係が静かに崩れていく構図が印象的です。
若頭・久世征爾の落差がこの作品の核
久世征爾は、東雲組で組長の次に物事を決める大きな男。眉に古い傷があり、背中には鶴の刺青がある。それなのに番台では瓶牛乳の紙蓋ひとつ開けられず、湯には一度も入らずに帰っていく。この落差が、本作を他と分ける最大の特徴です。
二人だけになると、低い声がさらに短くなる。「小銭、鳴ってんぞ。……釣り、出すときの音だ」「出せ。ここ、風呂場だぞ」「この湯だけは、誰にも触らせない」。短い言葉の端々に、番台での不器用さとは別の顔がのぞきます。
場所を変えて重なっていく、湯屋のあちこちの記憶
関係は番台だけにとどまりません。釜場の焚き口の前、閉めた男湯の富士のペンキ絵の下、深夜のコインランドリー。場所を変えるたびに小春は奥を覚えていき、彼の部屋では「そのまま、ください」と自分から言ってしまいます。
壊れた釜を二人で夜通し直したあと、小春ははじめて彼を湯に入れます。湯船の中で「この湯ん中で、お前の中に置いてかせてくれ」と奥に注がれる——湯を焚く場所で交わされるこの言葉が、全10話のひとつの到達点として置かれています。
約8.3万字・全10話完結、ハッピーエンドまで
全10話完結、約8.3万字。秋祭りの神輿蔵や屋上の煙突の下まで、二人の場面は続いていきます。最後は二人の名の暖簾が掛かり、「一生、この湯を焚かせてくれ」というところまで描かれるハッピーエンドです。
怖いと言われる人が番台で牛乳の紙蓋に困る顔、大きな体に抱え上げられて奥まで届く展開、恥ずかしさで潮が止まらなくなるまで突かれる状況——そうしたものを求める方に向いています。番台という日常の場と、その裏で崩れていく距離の対比を味わいたい人に合う作品です。
PRESENTED BY DLsite / Novelove Affiliate Program





