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「幼馴染なんてクソくらえ」から始まる、10年分の片想い
本作は、同じ会社に勤める京子と大葵という、20年来の幼馴染カップルの物語です。異性として意識したことなんてない、色気ゼロの関係——そんな前提が、ある日を境にひっくり返っていきます。
鍵になるのは、大葵が京子に対してずっと抱えていた「クソデカ感情」。タイトルにもある通り、それは10年前から続いていたものでした。京子の側はまったく気づいていないのに、大葵の側ではずっと積み上がっていた。この非対称さが、物語を動かす中心にあります。
大葵はモテるのに女っ気がない。京子はその理由を不思議に思っていた——という導入から、彼の家で無防備に寝てしまったことをきっかけに、隠されていた感情が京子に知られるところへ進みます。「煽ったのはお前だぞ」という台詞が示すように、自覚のないまま相手を揺さぶってしまっていた、という構図が本作の読みどころです。
「理性爆散」という言葉が示す、一途さの方向性
副題にある「理性爆散した幼馴染のわからせ愛」という表現は、この作品の温度をよく表しています。長年ため込まれてきた欲情が、ある瞬間に一気に溢れ出す——それがどのように描かれるかは、本編を読んで確かめるべき部分です。
注目したいのは、「一途すぎる男」という紹介のされ方です。単に強引なだけではなく、10年という長い時間をかけて同じ相手に向き続けてきた、という背景が添えられています。この時間の長さが、物語に厚みを与えていると考えられます。
また、単行本版には大葵視点の特別描きおろしが収録されています。京子からは見えなかった大葵の内側——何を考え、どう耐えてきたのか——が補われる構成になっている点は、本編を読んだ方にとって大きな追加要素になります。
こんな人に向いている作品です
- 幼馴染という関係性の「長さ」を活かした物語を読みたい方
- 自覚のないまま相手を煽ってしまっている、という構図に惹かれる方
- 一途に想い続けてきた側の視点や、その重なり方を楽しみたい方
- オフィスという日常の延長線上にある関係性から始まるTLを探している方
ラブコメ寄りの雰囲気を持ちながら、感情の重なりが物語の軸になっている作品です。すれ違いというよりは、片側だけが長く知っていた、という非対称な時間をどう楽しむかが読みどころになります。





