TL小説 春の遅い雪で道が閉ざされた高原の牧場で、無愛想な若い牧場主と取材に来た私だけ、干し草の香る納屋で朝まで身を寄せ合い奥まで注がれた酪農誌の女性ライターの話
「この雪じゃ、麓には下りられん」――ぶっきらぼうな声。けれど凍える私に黙って掛けてくれた一枚の毛布に、彼の不器用な優しさが滲んでいた。
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